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日本企業が「20年で世界から没落した」2大理由 日本企業の「現場」で"何が"起こっていたのか

東洋経済オンライン / 2024年7月22日 9時40分

どん底の状況で喘いでいる現場に再び火をつけ、現場力を再興させることができるのか(写真:kou/PIXTA)

経営コンサルタントとして50社を超える経営に関与し、300を超える現場を訪ね歩いてきた遠藤功氏。

【図1枚でわかる/世界の時価総額ランキングトップ20】2023年に16社ランクインした米国企業のうち、なんと6社は「2004年にもランクイン」していた。その「6社の企業名」は?

36刷17万部のロングセラー『現場力を鍛える』は、「現場力」という言葉を日本に定着させ、「現場力こそが、日本企業の競争力の源泉」という考えを広めるきっかけとなった。

しかし、現在、大企業でも不正・不祥事が相次ぐなど、ほとんどすべての日本企業から「現場力」は消え失せようとしている。

「なぜ現場力は死んでしまったのか?」「どうすればもう一度、強い組織・チームを作れるのか?」を解説した新刊『新しい現場力 最強の現場力にアップデートする実践的方法論』を、遠藤氏が書き下ろした。

その遠藤氏が、「日本企業が世界で『存在感』を失ってしまった2大理由」について解説する。

20年で日本企業の「世界での立ち位置」が大きく下落

私は過去30年以上にわたり、日本企業の現場を訪ね歩いてきた。その数は300を超える。いまも経営顧問先の現場やコンサルティングを行う企業の現場を訪ね歩き、現場の人たちと直接的な触れ合いを大事にしている。

「現場力」こそが、日本企業の競争力の源泉であると信じてきた。

私が『現場力を鍛える』を出版したのは、20年前の2004年である。「十年一昔」とよく言われるが、それになぞらえれば「ふた昔」も前のことである。

その間に、世界は大きく変わり、日本経済、日本企業の立ち位置も大きく変わっている。

近年の日本および日本企業の世界での立ち位置を数字で確認すると、この20年で「その地位」が大きく下落していることにあらためて愕然とする。

なぜ、日本企業はこれほどまでに、世界と差がついてしまったのだろうか。

【事実】「世界の企業トップ50」から日本企業が消えた

世界の時価総額ランキングトップ20を見ると、35年前の1989年にはなんと14もの日本企業がランクインしていた。バブル経済の絶頂期であり、「Made in Japan」がもてはやされた時期だった。

しかし、そこを頂点に、日本企業の存在感は下降の一途を辿る。

20年前の2004年にランクインした日本企業は、すでにトヨタ自動車(15位)のみという状況だった。

そして、2023年にはトップ20から日本企業の名前は消えた。日本経済を牽引してきたトヨタ自動車でさえ52位である。

米国は「トップ20に入る企業」が増えつづけている

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