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体操・宮田「五輪辞退は厳しすぎる」に言いたい事 スケボ選手の飲酒が許されて宮田はNGだったワケ

東洋経済オンライン / 2024年7月22日 15時0分

2022年の世界選手権で銅メダルを獲得。今年4月の全日本個人総合選手権で初優勝、5月のNHK杯では3連覇を達成した宮田笙子選手。現在は憔悴しきっているという(写真:Getty Images/Kiyoshi Ota)

7月19日、日本体操協会は、パリ五輪の女子代表選手である宮田笙子選手(順天堂大学)に飲酒、喫煙という規約違反があったとの理由で、宮田選手の代表辞退を発表した。

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この決定について、「厳しすぎる」「(辞退は)当然だ」といった賛否両論が起きており、有識者も意見は割れている。

順天堂大学は同日付けで、公式ホームページ上に「本学学生のパリオリンピック出場辞退について」と題した声明を掲載。

謝罪をしつつも、出場辞退に関しては「本人が負う社会的ペナルティーの重さへの懸念から、誠に残念な思いでおります」と表明し、「出場もあり得ると考えておりました」と処分の厳しさをほのめかすような表現をしている。

なお、こちらに関しても、賛否の意見が巻き起こっている状況である。

未成年の飲酒、喫煙はどのくらい問題なのか?

筆者としては、今回の判断は、たしかに重いペナルティーではあると思うが、五輪という、世界の多くの人々が注目する国際大会の場で起きたことを考えるとやむを得ないことであると考える。

一方で、宮田選手に関しては、今後も再起のチャンスが得られるよう、寛大な対応を取ってほしいと思っている。

これは、筆者の個人的な意見というだけではなく、客観的に見ても、それが最も妥当であると考えている。

未成年の飲酒や喫煙は違法なので、「問題行為」であることは当然のことだ。しかし、社会的に見てどのくらい問題なのだろうか?

一般的に、不祥事の“深刻さ”を測る基準として、下記が挙げられる。

・被害者がいるか否か

・(被害者がいる場合は)どのくらい大きな被害をおよぼしたのか?

・(被害者がいない場合は)どの程度の社会的影響をおよぼすのか?

通常でいえば、未成年の飲酒や喫煙では被害者は存在しない。本人の健康や発育に支障が出る可能性はあるが、あくまでも「個人の問題」と見なせなくもない。

もちろん、人前で吸うことには受動喫煙の問題があるし、飲酒をして迷惑行為を働くと被害者は出かねないが、あくまでもそれは可能性の話だ。

日本では、成人年齢が18歳に引き下げられたが、酒やたばこの年齢制限は20歳に維持されている。海外では、両者ともに18歳以上とされている国も多く、日本の規制は海外と比べても厳しめと言える。

ちなみに、宮田選手は19歳であり、本人の説明では飲酒も喫煙も今回1度だけの行為だという。

もちろん、法律は国ごとに異なっていても、国民は各国の法律に従わなければならない。違法行為であることには変わりはなく、放置するわけにはならないのも事実だ。

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