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「高血圧の薬」高齢者ほど飲むのをやめていい理由 「飲みきれない量の薬」服用する人に伝えたい解決法

東洋経済オンライン / 2024年7月25日 20時0分

お薬手帳があるので、それを見ればわかるはずですが、外来が忙しい診療所だと、毎回それを確かめなくなってしまうものです。

なかなか主治医に「薬を減らしてください」とは言えないものですが、逆にそう言える間柄こそが、医師と患者さんの、正しい関係と言えるでしょう。

素直に意見を言える関係を持っていることは、自分自身を守るためにも非常に大切なことです。

しかし、患者側から薬のことを言うと、激怒する医師がいまだにいるのも事実です。

そんなときは、主治医を変えるチャンスと思いましょう。

処方の間違いが起きやすくなってしまう

いろいろな種類の薬を飲んでいると、薬がどうしても余ってきます。

1日3回飲む薬の場合、とくに昼間は飲み忘れが多いものです。

睡眠薬など、眠れないときにだけ飲むような薬は、毎晩飲むものでもないので、余ってきます。

外来で「睡眠剤は4錠、胃薬は17日分余ってます」「あの白い錠剤は7錠、赤い錠剤は15日分余ってます」などと言い、患者さんのほうから、処方される薬の種類や量に関して細かく注文してくる場合があります。

じつはこれは、医師が非常に嫌がる行為だったりします。

というのも、忙しい診療時間内で、薬の錠数の調整をするのは非常に面倒なのです。

患者さんは薬に詳しいわけではないので、赤い薬といった情報だけを伝えてきたり、おおまかに胃薬とだけしか覚えてなかったりするので、それを確かめるだけで時間がかかります。

さらに「今日は胃薬はいりません。2カ月前にもらった痛み止めをください」というように、都度要望する薬が変わってきたりすると、ますます混乱してきてしまうのです。

結果として、処方の間違いが起きやすくなってしまいます。

実際に私のところに通ってきている患者さんのなかには、毎回違う薬の処方を要求する患者さんがいます。

からだの調子が毎回違うからしかたがないといえばしかたがないのですが、原則、薬は医師が患者さんの症状や状態を見ながら調整していくものです。

それが患者側の投薬要求だけを処方していくことになると、本来の医療とは逸れていってしまうわけです。

余った薬はどうすればいいのか

話を少し戻しますが、薬が余っている場合は、結局どうすればよいのでしょうか。

患者さんが、余った薬を薬局に持っていけば、処方する薬の数を調整してもらうことができます。

そういう調整をしたという連絡は、処方した医師にしなければなりませんが、法的には問題なく、薬を無駄にしないでいいのですから、いい制度だと思います。

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