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「心地よい台所」70歳になったら手放すべきもの シニアの自炊は「ラクである」ことが最優先

東洋経済オンライン / 2024年7月25日 18時0分

また、ハンバーグを筆頭に毎食みじん切りの頻度が高く、フードプロセッサーもしまう暇がないほどでした。

でも、今は壊れたのを幸いに(?)私のキッチンからは、姿を消しました。

「フードプロセッサー」より慣れた道具が安心

老夫婦が食べる千切りキャベツなんてタカがしれているし、ハンバーグよりツミレとなれば、機械を頼るほどの手間ではありません。

もうひとつ、やめた理由があって、スライサーの刃やフードプロセッサーの羽根状の刃が少々怖く感じられるようになってきたのです。

1回、ホントに自分の指までスライス寸前になったことがあり、さらにフードプロセッサーは刃を外して洗うときにヒヤッとした経験あり。

そんなことがあって、今の私が使っているのは包丁とピーラー、キッチンバサミくらいです。

たいていの作業は、やや小ぶりの包丁でできてしまうから、不自由は感じません。そこは、主婦歴の長さのおかげかも。

とはいえ、包丁に伝わる手の力が弱くなっているのは事実で、カボチャや芋類などはレンジで加熱してから切るようにしているし、野菜や肉の種類によっては、キッチンバサミでチョキチョキの方がラクなら、包丁にこだわりません。

手のケガは、すぐに日常生活に差し支えるから、やめる道具や作業があってもいいのではないかと思っています。

最後に少し、キッチンから離れて、家の中を見回してみることにしましょう。

正直に言うと、雑誌や通販で紹介されていた健康系や便利グッズと呼ばれるもののいくつかが、捨てられないまま私の守備範囲に置かれていました。

「何かに役立つかも」の"何か"には期待しない

中には、箱に入ったまま全然使われていないものもあるし、使ってはみたもののすぐに「こりゃかえって面倒だ」としまわれたものもあり。

実物を見ると、自分を責めたくなるので、たいてい箱の上に別のものを置いて隠していたのですが、もうそういう姑息なことはやめて、健康という大義名分や便利&多機能という名の中途半端なグッズを思い切って処分することにしました。

小心者なので、そんなに大きいのや高価なのがないのは幸い。分解できるものは分解して、不燃ごみの日に出した次第です。

振り返ってみるとこれらを買ったときの自分は、介護のストレスを抱えていて、買い物にも行けないし、何かに役立つかもしれないという漠然とした理由で買っていた気がします。

もともと組み立てるのも苦手だし、トリセツ読むのも面倒で嫌いだから、便利以前に「私向き」じゃなかったものたちでした。

フードプロセッサーみたいに一時は大変お世話になって役立ったものと違い、ほぼ後悔しかないグッズでした。とはいえ、きっととても重宝している方もいるでしょうから、具体的な商品名を出すのはやめました。

結局は便利グッズがNGというより、ストレス発散の衝動買いをやめよう! というのが本当のところかもしれませんね。

中山 庸子:エッセイスト、イラストレーター

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