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ファナック「創業家プリンス」が突然退職のなぜ 対外的な人事発表はなく、業界に広がる驚きの声

東洋経済オンライン / 2024年7月25日 8時0分

周辺環境への配慮かコスト削減か、その意図はわからないが、創業家への世襲がなくなった今、さらに黄色からの脱却が進む可能性もありそうだ。

カリスマ創業者だった清右衛門氏は2020年に95歳で老衰のため死去した。現在の善治会長(76)はその息子だが、トップ就任以来、掲げてきたのは「経営体制の刷新」だ。2013年に初めて社外取締役を招聘した一方、取締役の人数を削減。2021年には清典氏も取締役を外されている。

2022年に掲載された日本経済新聞「私の履歴書」で、善治会長は「長男の清典は父が路線を敷き(中略)チャンスはもらえたが、今後それを生かせるかどうかは本人の資質と努力次第。人事を判断するのは私ではなく、私が選んだ後継者である山口社長の仕事である」と明言している。

山中湖畔を拠点に観光レジャー業?

本音はどうかわからないが、息子である清典氏がこれまで異例のスピードで昇進し、社長候補と見られてきたことは否めない。その清典氏が、なぜ今辞めたのかは闇の中だが、3月には自身を代表取締役とする新会社「株式会社 Be Natural」を密かに設立している。

登記簿によると、資本金は950万円。会社の本店は見晴らしのいい山中湖畔に位置する。

この土地は、清典氏が取締役就任後すぐの2014年に購入。その上には、父・善治会長名義の建物が建っている。ファナックの本社のある忍野村からは車で10分程度と、そう遠くない場所にある。

事業内容は12項目と多岐にわたり、「旅館業法に基づく旅館業」「プライベートシェフの派遣、人材育成」など、観光レジャー業が中心のようだ。

清典氏はここに新たな城を築くのであろうか。清典氏は今も、口を固く閉ざしたままである。

山下 美沙:東洋経済 記者

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