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水ダウでも話題の「ひょうろく」私が見た彼の素顔 キャラ違いは本当?仲間たちから愛される理由

東洋経済オンライン / 2024年7月25日 12時0分

当時はジュウジマルのボケ。細身のスキンヘッド、鹿児島なまりのおっとりとした口調、独特な表情とリアクションなど、そのキャラクターは今と変わらない。

この動画に出演する前にも「ネタを見てほしい」とザ・森東を訪問しており、さらば青春の光のマネージャーから「大人のすることじゃない」とこっぴどく叱られたという。

その向こう見ずな行動にも驚くが、何よりも“さらば青春の光にネタを見せたかった理由”が独特だ。前述の『KAMINOGE vol.151』のインタビューの中で、ひょうろくは当時の思いをこう語っている。

「ファンというわけではなかったんですけど、テレビに出てきたら手を止めちゃう人というか。それがなんでなのかなっていうのを聞きたかったんです。好きじゃないのについ観ちゃうから、何か秘訣でもあれば教えてもらえたらなって」

2020年12月、相方に子どもができたことをきっかけにコンビは解散。ネタを書いていないひょうろくは、芸人を辞める選択も脳裏をかすめ、所属事務所からも離れてフリーになった。

人生の路頭に迷っていた頃、さらば青春の光のマネージャーから「ヒマしてるんやったらYouTubeに出るか?」と誘いを受ける。これがひょうろくにとって大きなターニングポイントとなった。

「キャラがぜんぜん違う」について

約1年ぶりの出演となる動画「【リアルブクデリ】日本全国どこでも配達!!今回の配達場所はなんと○○県!!【ブクロ絶叫】」を皮切りに、さらば青春の光のYouTube動画にたびたび顔を見せるようになり、自身もYouTubeチャンネルを立ち上げて独特な世界観を持つ「歌ってみた動画」を投稿し始めた。

ジワジワと知名度が上がる中、昨年末の『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』シーズン13 COMBINED(Amazon Prime Video)、今年に入って元テレビ東京のプロデューサー・佐久間宣行が手掛ける『インシデンツ2』(DMM TV)といった配信番組に登場するなど、立て続けに人気コンテンツに露出するようになっていった。

よくコンビ時代のひょうろくの動画を見たネットユーザーが「今とキャラがぜんぜん違う」といったコメントを投稿しているが、当時を知る者としては「ちょっと待ってくれ」と言いたい気持ちが湧き上がる。

たしかに以前はもっとハキハキとしゃべっていたが、芸人を始めて間もない頃はよくあることだ。まず新人がライブに出ると、「声が小さい」「滑舌が悪くて何を言ってるかわからない」という課題にぶつかる。それゆえ、大半は「はっきりと大きな声を出す」ところからスタートし、徐々に自分たちの個性を見つけていく。

ひょうろくが所属していた頃の浅井企画には、インデペンデンスデイ、エーデルワイス、オーストラリア、ジャイアントジャイアン、ペッパーボーイズ、テンパリなど、個性的で面白いコンビが多かった。だが、残念ながら今挙げた全組が何らかの理由で消滅してしまっている。

誰とも被らない持ち味を見つけ、その面白さが広く世間に伝わるまで持ちこたえられる芸人はほんの一握りだ。そんな中、自分らしい芸風にたどり着き、コンビ解散後も芸人仲間に支えられ、出会いと運を引き寄せたひょうろくは本当にたくましいと思う。

鈴木 旭:ライター/お笑い研究家

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