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東武東上線「武蔵野線との乗換駅」朝霞台の実力 2024年8月で開業50年、乗降人員は東武全線4位

東洋経済オンライン / 2024年7月26日 7時30分

それから半世紀。朝霞台の2023年度1日平均の乗降人員は14万8983人で、東武の全205駅で池袋(40万8382人)、北千住(40万1218人)、和光市(16万2203人)に次いで4番目、東上線では3番目に多い駅に成長した。

2023年3月のダイヤ改正で快速急行の停車駅となり、現在は朝夕の座席指定列車「TJライナー」を除く、すべての種別が発着する。2019年に新設された種別「川越特急」の下り列車の場合、池袋を出て最初に停車するのが朝霞台。池袋から朝霞台へは所要時間14分で着く。

北朝霞駅は1年先輩

一方、JR武蔵野線の駅名は「北朝霞」。東上線に朝霞台駅が設置される前年、1973年の4月1日に武蔵野線開通とともに誕生した。北朝霞から大宮へ行く場合は、武蔵浦和で埼京線、または南浦和で京浜東北線に乗り換える必要があるが、朝夕には貨物線経由で府中本町・八王子―大宮間を直通する「むさしの号」が活躍する。むさしの号に乗れば北朝霞から大宮へ12、13分で行くことができる。

武蔵野線乗り換え以外の利用も多い。南口からは西武池袋線のひばりヶ丘駅・東久留米駅方面へのバス、羽田空港連絡バスが発着する。駅周辺にはTMGあさか医療センターや東洋大学朝霞キャンパス、本田技研工業の拠点がある。東洋大は2024年4月、「板倉東洋大前」という日光線の駅名にもなっていた板倉キャンパス(群馬県板倉町)の学部が移転してきた。

春には黒目川の桜堤が花見客でにぎわうほか、8月には朝霞市民まつり「彩夏祭(さいかさい)」が開催されるなどの風物詩もある。

朝霞台駅長の楠元道明さんは群馬県太田市出身。25歳になる直前に東武鉄道に社会人入社をしたが、それまでは「どこにも勤めずフリーターをしていた」という。業平橋(現・とうきょうスカイツリー)の駅員からスタートし、助役や本社勤務を経て、2015年7月に亀戸で初めて駅長になった。

2016年3月には亀戸駅長としてリバイバルカラー車両の出発式、2017年4月にふじみ野駅長として「ももクロ号」の出発式に参加するなど、なぜかメディアでの露出が多かった。2019年10月から駅長を務める朝霞台駅については「東上線沿線の川越などと本線の日光・鬼怒川エリアをJR武蔵野線を介して結ぶ、観光需要創出の点でも重要な乗換駅」と位置付ける。

楠元駅長は「6月に運行したJR八王子―東武日光間を直通する臨時特急『スペーシア八王子日光』は満席だった」と振り返る。「事前にJRさんと一緒にパンフレットを配ったり、当日は北朝霞駅のホームでお見送りをしたり」と、JRとの連携にも積極的だ。そんな楠元駅長は2025年春に定年を迎える。

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