1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「子どもが野菜を食べてくれない」悩みへの回答 科学的に正しい「野菜嫌いをなくす5つの方法」

東洋経済オンライン / 2024年7月27日 15時0分

研究者たちは、子どもに“一度”試食させるだけでは十分ではないと主張した。何度か試してみる必要があるのだ。

② 苦い野菜には、「ディップ」が効果的

幼い子どもなら、体験させるだけで苦い野菜(例:芽キャベツ)を食べるのに十分な効果が見られる。

しかし年長の子どもの場合、苦味のない野菜には体験が役立つものの、苦味のある野菜については、「ディップ」を用いるほうが効果的だというのだ。

そのデータの一例として、ヒューストンの中学校で行われた実験を紹介しよう。

実験では、78人の子どもたちに一学期にわたって栄養学の授業を受けさせ、その授業中にくり返し野菜を食べさせた。そのうち40人はピーナッツバターと一緒に、38人は野菜だけを与えた。

学期の終わり、野菜と一緒にピーナッツバターをもらった40人の子どもたちは、野菜がより好きになり、より多くの野菜を食べるようになったのだ。

子どもが初めて感じる味覚を発達させるのには時間がかかるため、「ディップ」の有無にかかわらず“くり返し試す”ことが大切だ。

③ メインディッシュの量を減らす

このエビデンスの多くは、学校機関などの分量をコントロールできる環境での実験から得られた。

例えば学校給食の実験では、メインディッシュの量を減らすと、子どもが野菜を食べる量が増えることが示されている。子どもは最初にマカロニチーズを少し食べるかもしれないが、それでもお腹が空いている場合は、自主的に野菜を摂取するのだ。

家庭での食事で、この学校レベルの実験を応用しようとすると、「野菜を食べ終わるまで、パスタやデザートを食べたりテレビを観たりすることはできない」といった権威主義的な方向に傾いてしまうかもしれない。

しかし視野を広げて考えると、これはむしろ逆効果であることがわかる。

データによると、短期的には食べる量が増えても、長期的には特定の食品に対する好感度が低下するらしい。子どもに「ニンジンを食べたら、アイスクリームを食べてもいいよ」とうながすことは、ニンジンは魅力的ではないという思考を後押しすることになるというのだ。

強制せずに野菜を優先させたいなら、どうすればよいのだろう? 

シンプルな方法は、空腹のときに野菜が目の前にあれば食べるだろう、と考えることだ。ただし、パスタがあれば、そちらを先に食べるかもしれない。

達成するための1つの方法は、メインの量を減らすこと、もう1つの方法は野菜を先に食べさせることだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください