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2024年上半期「売れた・売れなくなった商品」TOP30 スーパーやコンビニなど6000店舗のデータを分析

東洋経済オンライン / 2024年7月27日 7時0分

料理への活用が進むきっかけとなったのは、2023年の秋ごろの生鮮トマト価格の高騰だ。天候不順や燃料価格の上昇などが高騰の要因となり、価格が安定しているトマトジュースが生鮮トマトの代替品として注目された。2024年には生鮮トマトの価格は落ち着きを取り戻しつつあるものの、備蓄しやすく簡単に料理に使えるなどのメリットがあることから、トマトジュースを料理に活用し続けている人もいるのだろう。

物価の優等生ともいわれる米でさえ、価格が上昇してきている。前年の記録的な猛暑を受け米の作柄が減少した地域があったうえに、訪日客の増加で外食需要が活況となり、需給が逼迫してきているためのようだ。それでも米の販売量が底堅いのは、2022年ごろから値上げが続いていたパンや麺類などの主食類と比べると、依然として米に値ごろ感があるのではないだろうか。

トマトジュースや米は全体版のランキングでもトップ10に入っていたが、ここからは食品・飲料に絞った上位ランキングを確認したい。

4位の煮干し、5位のケチャップ、7位の冷凍水産などは、販売量が苦戦したものの、価格上昇で販売金額が増加した。これらの商品では、コスパのよいプライベートブランド商品が人気となっており、節約志向の高まりが表れている。

玩具メーカー菓子が躍進している背景

値上げ以外の要因で上位にラインクインしたのが3位の玩具メーカー菓子。2019年比では218%と、コロナ禍に市場が大きく伸長した商品とわかる。2020年には、大ヒットしたアニメの関連商品が市場を牽引していた。

2024年の売れ筋商品は、さまざまなアニメの関連商品だけではなく、ゲームやアイドル関連の商品など多岐にわたっている。親が子供用に買う場合もあるが、大人が昔好きだったキャラクター商品を自分用に買っている場合も見られた。子供や趣味のためとなると、お金を惜しまない傾向があるのかもしれない。

健康系の食品・飲料が上位に入ったのもランキングの特徴として挙げられる。飲料では、6位の炭酸飲料で糖分を控えた商品、10位の乳酸飲料で免疫力向上の効果を訴求する商品、11位の果汁飲料で熱中症の予防やビタミンの補給といった効果を訴求する商品が好調だった。

食品でも、8位のもずく・めかぶは、めかぶが大きく伸長しており、食物繊維やビタミンなどの栄養素が豊富で健康によいと注目されたためと見て取れる。

雑貨のランキングでも、値上げの影響が色濃く見られた。3位の中性洗剤、4位の漂白剤、10位のアルミホイルなどは、販売量が伸び悩む中、価格上昇で販売金額が増加した商品だ。19位のティッシュペーパーや20位のトイレットペーパーなどの紙製品でも値上げの影響が見られている。

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