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やばすぎるNetflix「地面師たち」後味の悪い魅力 綾野剛と豊川悦司演じる「100億円不動産詐欺」

東洋経済オンライン / 2024年7月27日 14時0分

Netflixシリーズ「地面師たち」(全7話)が7月25日に世界独占配信開始された。迫力ある地面師たちを演じる右から小池栄子、北村一輝、ピエール瀧、豊川悦司、綾野剛(写真:Netflix)

Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Huluなど、気づけば世の中にあふれているネット動画配信サービス。時流に乗って利用してみたいけれど、「何を見たらいいかわからない」「配信のオリジナル番組は本当に面白いの?」という読者も多いのではないでしょうか。本記事ではそんな迷える読者のために、テレビ業界に詳しい長谷川朋子氏が「今見るべきネット動画」とその魅力を解説します。

Netflix日本オールスター感

実話に着想を得た犯罪サスペンスと言えば、Netflixが大得意とするジャンルです。7月25日から世界独占配信が始まったNetflixシリーズ「地面師たち」(全7話)はまさにそれ。100億円不動産詐欺事件を巡って、癖になる面白さと胸糞悪さがある作品に振り切っています。

【写真で見る】地面師を追いかけ続ける警部役のリリー・フランキーとバディを組む池田エライザ

タイトルにある地面師とは、他人の土地の所有者になりすまし、虚偽の売却を持ち掛け、多額の金をだまし取るいわゆる詐欺師です。複数人で構成されることから、犯罪スペシャリスト集団が主役のハリウッド映画『オーシャンズ11』のイメージに近いのかもしれません。ただし、この「地面師たち」は狂気さが強めの印象です。

演じる役者たちが揃った絵面だけで迫力たっぷりです。物語の主人公で地面師詐欺の交渉役・辻本拓海を綾野剛、大物地面師の風格たっぷりな詐欺グループリーダー・ハリソン山中を豊川悦司が演じています。

脇を固める顔ぶれも役柄にハマっています。北村一輝が情報集めの図面師、ピエール瀧は関西弁でまくし立てる法律担当、小池栄子はなりすましの手配師、染谷将太は偽造書類を作成するニンベン師という演技派揃いです。

この騙す側と対をなす騙される側では、カメレオン俳優の山本耕史がこれまたいい味を出しています。詐欺に引っ掛かってしまう大手デベロッパーの心理を演技で魅せます。登場人物の相関図には「追う側」も加えられ、地面師を追いかけ続ける定年間近の警部役にリリー・フランキー、バディを組む巡査部長に池田エライザが配役されています。

さらにナレーションを山田孝之が担当していることもあって、Netflix日本オールスター感もあります。さらにナレーションをの山田孝之が担当していることもあって、Netflix日本オールスター感もあります。綾野剛(幽☆遊☆白書)にピエール瀧(サンクチュアリ)、リリー・フランキー(パレード)、池田エライザ(Followers)とNetflix日本オリジナルの代表作を演じる役者の名前が連なっているのです。

100億円詐欺の無理ゲーに挑む

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