1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

強い精神力に必要不可欠な「心のコントロール法」 「自分の感情を客観視できるか」が重要ポイント

東洋経済オンライン / 2024年7月29日 16時0分

感情を克服するポイントはやはり、感情で心が高ぶっている最中でも「本当の自分」を強く意識できるかどうかです(写真:ペイレスイメージズ1(モデル)/PIXTA)

緊張や不安、喜怒哀楽に振り回される日々はもう終わり。人間関係、周囲の雑音などの環境に左右されない。「自分基準」の“絶対的”な生き方へ――。

「人生終ったかも……」防衛大入学直後に心が折れかけた「のちの陸将」は、どうやって自分のメンタルを鍛えたのか? 2016年熊本地震の災害派遣を指揮した元陸将、小川清史さんが教える一生使える心のトレーニング法『どんな逆境でも、最高のパフォーマンスを発揮する 心を「道具化」する技術』から、一部抜粋してご紹介します。

「自分の心=自分自身」なのか?

最初にひとつ質問があります。

「自分の心=自分自身」だと思いますか?

いきなりヘンなことを聞いてくるなと思われるかもしれませんが、ご自身のことをよく考えてみてください。

これは別に哲学や科学に関する話ではなく、あくまでもみなさんが「自分」というものをどう認識しているかという確認です。なので、「最新の科学ではこれが正しい」「哲学的にはこう考えるのが正解だ」という意味の問いではありません。

ただ、私のこれまでの経験上、自分のメンタル面の弱さ(心の弱さ、精神的な弱さ)に悩んでいる人(自分の感情・欲望に振り回されている人も含む)の多くは、どうやら「自分の心=自分自身」だと考える傾向が見られます。

かく言う私も、感情・欲望に振り回されていた時には、心の状態に必要以上に振り回されている自分がいたので、この傾向の存在は身に沁みて感じています。

では、本当に「自分の心=自分自身」なのでしょうか?

何かに腹を立てて我を忘れるほど怒ってしまった時や、物事がうまくいかなくて落ち込んだ時などに、「あそこまで感情的に怒る必要はなかったかな」「こんなことでクヨクヨ悩んでいる自分が嫌だ」と後悔したり反省したりしたことが、誰でも一度くらいはあると思います。

怒りや悲しみを感じているのは「自分の心」です。

では、その怒りや悲しみでいっぱいになった「自分の心」を客観的に観察し、後悔・反省しているのはいったい誰なのでしょうか?

私が思うに、それこそが「本当の自分」です。

つまり、「自分の心」と「自分自身」はまったくの別物です。

むしろ「心」は、喜怒哀楽などを通じて「本当の自分」を意識するための「道具」であり、「本当の自分」がそれを意識的にコントロールすることで、人生をより良く、楽しく生きることができるようになると私は考えています。

その意味で言うと、「心を道具化する」という表現は、実は正しくありません。もともと心は「道具」なのですから。あえて言葉にしたのは、心が「道具」であることを意識して生きることを強調したかったからです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください