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入社試験で出題「動物園の来園者数」増やす施策 コンサルなどでも出る「ケース問題」を考えよう

東洋経済オンライン / 2024年7月29日 11時0分

R動物園が選ばれやすくなるにはどうしたらよいかを考えるために、来園者がR動物園に足を運ぶまでのプロセスを「4P」というフレームで分析してみましょう。

「4P」とは、「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「プロモーション(Promotion)」の4つの要素から、商品をどのように売り出すかを考えるマーケティングフレームです。

来園者がR動物園に足を運ぶまでに、実際には以下のようなD~Fの段階を踏むことになります。

(D)認知する(Promotion)
→(E)訪れたい(Product)
→(F)訪れる(Place, Price)

・(D)認知する(Promotion)

まずはR動物園の存在を認知してもらわないと、来園客の増加は望めません。しかし、地方の動物園の場合は、その県内でしか知名度がないという場合がほとんどです。

より多くの地域にリーチして知名度を上げるためには、①動物を扱うTV番組で特集を組む、②遠足なども扱っている旅行代理店のチラシに載せる、などの施策が考えられます。

・(E)訪れたい(Product)

R動物園が認知されることに成功しても、そのうえで「実際に訪れたい」と思ってもらわなければ来園にはつながりません。そこで、実際に見てみたい、参加したいと思われるような発信が必要です。

そのための施策としては、③動物の赤ちゃんが産まれたことをSNSで発信する、④子ども向けのワークショップやショーを導入する、などが考えられます。

・(F)訪れる(Place, Price)

最後に、R動物園を知って訪れたいと思った人が、実際に「訪れる」ための施策を考えます。車を持っていない来園者でも気軽に訪れることができるように、⑤最寄駅からシャトルバスを運行する、などが考えられます。

(C)1人当たりの年間来園回数について

今回増やしたいのは「年間延べ来園者数」なので、ひとりの来園者がリピートする場合でも、来園者は増えることになります。

来園者のリピート回数を増やすには、コアなファン層を獲得することが重要です。上の4Pのフレームで考えると、(E)訪れたい(Product)の部分において、飽きない魅力的なコンテンツの質と量を保ち続けることが求められます。

コンテンツの質については、動物園の清潔さや、地域における動物園の位置付けを改善することが施策として考えられます。

例えば、⑥コミュニティカフェを併設し、動物園としてではなく、サードプレイスとして地域の人が集える場所にする、⑦広めの休憩広場を開設し、家族連れがピクニックも楽しめる場所にする、などが挙げられます。

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