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泡の新感覚「シャワーヘッド」選べる水流で急成長 ホテルやサウナの採用で認知され一般家庭にも浸透

東洋経済オンライン / 2024年7月30日 10時0分

「水圧を強くしたくて購入。シャワー後の気持ちも強くなりました」(30代男性)

家族で使う人も増えているが、使い方はそれぞれ違うという。

「総じて、お父さんや息子さんはジェットなど水流の強さを好まれます。お母さんや娘さんは洗髪や洗顔など、こまめに切り替えて使う方が多いです。また家族の一員である愛犬に使われる方も増えています」(加藤氏)

最近は個人が発信する動画にもシャワーヘッドが多く登場し、中には犬などのペットにシャワーヘッドを使うシーンも目にする。

入浴はシャワーだけという人も増えた

「リファファインバブル ダイア」は、入浴時に浴槽に浸からない“シャワー派”をターゲットにしたという。

「調査によって異なりますが、夏だけでなく一年を通じて『入浴はシャワーのみ』という方も3~5割おられます。そうした方にも訴求したリファファインバブル ダイアは直径15センチと大口径のヘッド部が特徴で、水の肌当たりが違うという声もいただきます」(同)

競合品の「ミラブル」に比べて、「リファ」のシャワーヘッドは倍以上の大きさだ。重さも400グラム以上あるので、手に持って使うよりも固定して使うのに向く。

シャワーヘッドの中には定期的にカートリッジ交換が必要な商品もある。交換費用が数千円する場合もあり、その商品から離れた人(30代女性)もいた。この人は「引っ越し先のバスルームのシャワーヘッドが優秀で水量や水圧に満足している」と話していた。

リファの場合は「一部の商品を除いて、基本的にカートリッジ交換は必要ない」という。

筆者はかつて「日本のバスタイム」の歴史を調べたこともある。洗髪の場合、1970年代は平均して「週2回」だったのが、“朝シャンブーム”(80年代後半から90年代前半)で一気に増え、現在のような「ほぼ毎日」になった。シャワー派の増加だけでなく、浴槽でのリラクゼーションなど、入浴時に求める意識も時代とともに変わっていく。

日常使いにおける美容に訴求

「リファ」は2009年、「自宅でのセルフエステ」に訴求するブランドとして立ち上げた。ブランド名は「Refine Body(身体を磨く)」からきているという。

「最初に人気となったのは美容ローラーで、10年間で1300万本以上販売しました。そこから多角化し、美容シャワーヘッドは2010年から研究を重ね、2013年に発売。ただ当時の商品は現在ほど水圧が強くありませんでした」(加藤氏)

その後、人気商品でブランド拡大を果たしたのは前述のとおりだが、今後の課題をどう考えているのだろうか。

「価値を市場に定着させていくのは、そう簡単ではないと感じています。美容商品に対しては、どこか不信感を持たれる方も多いでしょう。リファは最新テクノロジーを取り入れた商品設計をしており、開発後の製品は他社で活躍してきた技術者からなる『顧問会』が厳しく審査したうえで市場に投入されます。また、効果効能については国際論文を含めて随時発表しています」(同)

さまざまなテーマで消費者と向き合って感じるのが、「面倒くさい」意識とどう向き合うかだ。現代の消費者は忙しく、ふだんの生活の中で時短を求める一面もある。

その意味で「わざわざ美容」ではなく「日常生活での美容」に訴求したシャワーヘッドの存在は興味深い。買い替え層を含めて、今後の市場がどうなるかも注視したい。

高井 尚之:経済ジャーナリスト、経営コンサルタント

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