1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「日雇いガテン系」で充実した生活に潜む時限爆弾 今がずっと続くとは限らない「4つのリスク」

東洋経済オンライン / 2024年7月31日 10時0分

これをAさんのケースで考えると、継続する前提で考えるには危険だと思われる点がいくつかあります。

1:キャリアの継続性
2:給与水準
3:ご自身の体力や健康
4:実家暮らし

順番に解説しますと、まずキャリアの継続性ですが、ガテン系というくくりはあるものの、複数経験されてきている仕事のスキルや経験という意味での一貫性が乏しいがため、何かに精通しているという状況ではありません。

そのため、何かしらの職種における管理職的な立場に立つことは少なくとも現状は難しいでしょうから、「体力×現場」からどうしても抜け出すのは難しそうです。

2つ目の給与水準とも関わるのですが、通常給与は「経験×スキル」の掛け算によって増えていくものですが、Aさんの場合、キャリアに一貫性がないので、どちらも浅いという判断をされかねない状況です。

したがって、現在の給与水準から増えていくことはあまり想定できません。

3つ目の体力や健康はご自身もリスクとして認識されていますので、ここでは割愛します。

4つ目の実家暮らし。恐らくご両親がまだご健在、ということだと思いますが、当然歳を重ねるにつれて介護問題や実家の修繕等の問題に直面します。

そのような場合は、「実家暮らし=与えられるプラス面が多い利点」から一転して、ご自身が支える立場になり、「実家暮らし=与える面が多いリスク要因」となりかねません。

そういったことを諸々考慮した上で、では自分自身はどのようにふるまうべきかを考えるべきです。

少なくとも年齢と共に、より自分に降りかかってくるリスクへの対応は考えるべきです。

前述の4つのうち、Aさんご自身でコントロールできるのは1つ目です。

つまり、今後に備えてキャリアにおける一貫性を意識してみる、ということです。

その上で、先ほどの経験とスキルを蓄積し、現場を統括する立場や本部勤務なども「狙える」備えを少なくともするべきでしょう。

もちろんそんな簡単にそういった立場に辿り着けるか否かは分かりませんし、ご自身のキャリア観もあるでしょう。

しかしながら、キャリアにおいて大切なのは「いかに多くの選択肢を持てるか」です。

「一貫性」の育て方

状況に応じて柔軟に対応できるのか否か、それは現在における不確実で不安定な世の中をサバイブする上で必須の条件です。

いざとなったら、自分自身の判断で違う選択肢を選べる、という状況を作れるのか、それとも周りの環境に振り回される側でずっといるのか、の違いでもあります。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください