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「1000人規模を上手に管理する」たった1つのコツ 多すぎるのならば直接見る数を減らしてみよう

東洋経済オンライン / 2024年8月1日 19時0分

このとき、私が何度か試行錯誤して見つけ出したコツが1つあります。それは自分が直接指示をするサブリーダー、つまり直属のメンバーを7人までにかぎることです。

そのほかのメンバーはそれぞれのサブリーダーの下にぶら下げていきますが、その際にも1人のサブリーダーが直接面倒を見る人員は7人までに収めてください。

なぜなら聖徳太子でもない私たちがメンバーの面倒を見られるのは、7人が限界だからです。

直属のメンバー7人が1週間、月曜日から金曜日まで8時間働いたとすると、メンバー1人当たり8時間×5日=40時間の労働時間となります。7人全体では40時間×7人で280時間です。

リーダーはこの280時間の成果物すべてをチェックする必要があります。当然、問題があればメンバーのフォローもしなければなりません。

リーダーは1人しかいないので、メンバー7人の280時間分の仕事を40時間で見なければなりません。メンバー1人当たりで考えれば、40時間の成果を5.7時間で見る計算です。

実際にはリーダーはメンバーの面倒を見る仕事だけをしているわけではなく、社内会議や客先の会議への出席、人事関係や事務関係の業務など、山ほど仕事をこなさなくてはなりません。

それらに割く時間も考えると、経験的に、直属のメンバーは7人までが「リーダーとしての仕事」をこなせる限界値と言えるのです(逆に言えば、7人までは直属のメンバーを増やせる、ということでもあります)。

たとえばメンバーが50人いたら、自分の直下に7人のサブリーダーを立て、その下に6人ずつ配置すると、サブリーダーとそのメンバー全員で49人になります。

1人のサブリーダーに7人のメンバーをつけることで、50人全員をカバーできます。あるいはサブリーダー全員に7人ずつ配置すれば、56人まではカバーできます。

8人以上になったら階層を増やす

チームにこれ以上の人数がいる場合には、ピラミッドの階層を増やして対応するのが基本だと考えておきましょう。4階層あれば400人くらいまで。5階層あれば1000人以上のチームでも対応できます。

実際には分担する業務の内容や会社規模、オフィス空間の制約などがあり、1000人規模のチームは滅多にあるものではありません。ある程度大きくなったら分割して、それぞれのチームにリーダーを立てるほうが現実的でしょう。

また階層が下に行くと、1人ひとりの作業の難易度は低くなり、作業内容の特殊性も小さくなる傾向があります。たとえば階層の上のほうでは専門知識を使ってシステムの設計を行いますが、下のほうではその設計書の指示に従って単純なプログラミング作業をする、といった違いです。

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