老後「都心、田舎どちらに住む?」決める視点は1つ 「田舎の自然」「都会の利便性」で決めるのはNG?
東洋経済オンライン / 2024年8月3日 9時0分
病院を選ぶという観点からは、都会のほうが選択肢は多いため、都会暮らしに軍配が上がります。
病院の選択のために地方から都市部に移り住む高齢者も多くいるほどです。
また、スーパーマーケットや銀行、郵便局など、暮らしに必要なサービスも近接していることから、暮らしやすさが向上します。
ただし、都市部の人間関係は機能的になりやすいため、老後の安心を確保するためには、介護や福祉、日常の見守り、権利や財産の保護など、必要に応じて適切な外部サービスを利用することが基本的な考え方になるでしょう。
都会に暮らすのであれば、自分にとって必要かつ適切なサービスを知っておくことが重要です。
そのためには、情報収集や下調べなどの準備が欠かせません。
外部サービスを適切に選ぶための知識を教えてくれる相談機関としては、各市町村の「地域包括支援センター」がその役割を果たしているケースが多いです。
これは都会でも田舎でも変わりません。
では、田舎暮らしを成功させるための秘訣はなんでしょうか?
田舎暮らしは「人間関係から得られる情報」が重要に
「老後は都会を離れて、長年憧れてきた田舎暮らしをしたい」という場合、やはりよりよい人間関係を構築することが非常に重要です。
というのも、田舎の生活においては、人間関係から得られる公式・非公式を問わない情報が重要だったりするからです。
移住先の候補が想定できているなら、高齢期を迎える前から、その地域で人間関係を作れるような準備期間を設けてもいいでしょう。
そのうえで、医療や介護など、いざというときに必要となるサービスにどのようにアクセスしたらよいかをあらかじめ考えておくと、安心して田舎暮らしが送れます。
都会暮らしにも、田舎暮らしにも、メリット・デメリットがあります。
いずれにせよ、イメージや憧れだけでなく、日々の暮らし、医療や介護について、リアルに考えてみることが大切です。
松尾 拓也:行政書士、ファイナンシャル・プランナー、相続と供養に精通する終活の専門家
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