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「末期がん闘病」2年してわかった病院選びのコツ こんなにもある「都心で闘病」のメリットとは

東洋経済オンライン / 2024年8月4日 13時0分

都心の大病院の窓からは、シティホテル顔負けの景色が広がります(筆者撮影)

ロスジェネ世代で職歴ほぼなし。29歳で交通事故にあい、晩婚した夫はスキルス性胃がん(ステージ4)で闘病中。でも、私の人生はこんなにも楽しい。なぜなら、小さく暮らすコツを知っているから。

先が見えない時代でも、毎日を機嫌よく、好きなものにだけ囲まれたコンパクトライフを送る筆者の徒然日記。大好評の連載第16回(前編)です。

東京都港区、高層ビルの狭間にひっそりたたずむ古くて小さなマンションの1部屋、12畳1ルームにミドルシニアの夫婦2人が、猫と預かり犬と一緒に暮らしています。と言いますと、「わざわざ物価の高い都会で暮らすメリットなんてない」というご意見を多々いただきます。

【画像13枚】「荷物が軽くなる」「主治医と合わなくてもいい」…。景色よし、居心地もよし!大都会での入院はこんな感じ

若い頃は人気のブランドショップや、おしゃれなカフェを巡って「都会ってキラキラしていて最高!」ってなるかもしれません。でも年齢を重ねると物欲は減退、おしゃれへの興味は薄れ、外食は「遠くのおしゃれカフェより近所のファミレスでいいや」と思う人も多い気がします。

それでも東京都心部でセカンドライフを送ることを決めたのは、夫がステージ4のスキルス胃がんで闘病しているから。今回のエッセイでは、都心で闘病するメリットと、「すぐ入院する夫」に聞いた入院のQOLを上げつつコストを下げるコツについてつづります。

がんでも機嫌よく暮らす

夫は2022年の春に2度にわたる手術で胃を全摘出し、秋には余命半年を宣告され、ロスタイムに突入してからすでに1年以上が経過しました。入退院を繰り返しながらも、機嫌よく前向きに暮らしています。

【画像13枚】「荷物が軽くなる」「主治医と合わなくても」…。景色よし、居心地もよし!大都会での入院はこんな感じ

腹膜や肝臓への転移があるため、もう手術での治療はできないと言われており、抗がん剤で治療しています。抗がん剤は使っているうちに耐性がついてだんだん効かなくなっていくため、がんが進行するたびに次の薬へと変更されます。

現在の薬は3つめ。免疫力が極端に下がるため、人ごみなどに行くとすぐに病気をもらってしまいます。5月に感染症からの肺炎で半月ほど入院したこともあり、現在は電車や週末の繁華街などの混雑する場所は避けて暮らしています。

なんだか悲壮感漂う暮らしをしているような文章になりましたが、実際はけっこう機嫌よく暮らしています。この2年半の間に「あれ? まあまあ生命の危機って感じじゃない?」という瞬間もあったものの、夫は喉元過ぎれば熱さ忘れるタイプのようで、すぐにケロっとしています。

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