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「半沢直樹は要らない」AIに勝てる人間だけの能力 AI社会はあなたや子どもにどんな能力を求めるか

東洋経済オンライン / 2024年8月5日 15時0分

AIの高度な言語処理能力を利用し、アナリストのリポートなどを随時チェック、そこに現れる微妙な表現の変化と、事前にビッグデータで学習していた彼らの言動とを照合して、アナリストが株式銘柄への評価を「売り推奨」から「買い推奨」に変更する兆候などを、瞬時に察知するというものです。

筋肉に代わる動力の出現が産業革命だったのに対して、頭脳に代わるAIの出現が知能革命ということになりますから、当然、知能を多く使わねばならない仕事をしているホワイトカラー、とくに高学歴でエリートといわれる人たちの仕事ほど、AIに代替されやすいことになります。

それは弁護士や公認会計士、司法書士などをはじめとする一般に「士業」といわれる人たち、さらには医師、大学教授などの仕事です。

では、どんなところでAIが代替するのか。それを知るには、この人たちの職の成り立ちを考えてみればわかってきます。

絶対量が減る仕事、熾烈化する競争

彼らはまず、その資格を取得するために、あらかじめ刑法、民法、商法、税法といった諸々の法律や規定、あるいは自分の仕事に関係する論文、さらに判例や事例、あるいは症例、そして専門書などを懸命に勉強し、そのうえ、資格取得後もつねに学びながら知識を蓄えていかなければなりません。

そして、その学んだ知識を武器に、持ち込まれた案件の課題解決に取り組んでいるわけです。

彼らの勉強に必要な論文などの資料は、すでにコンピューターに収められているか、または収められる状態のコード化されているものが多く、ビッグデータとしてすぐに使えます。

これらの資料をあらかじめAIが学習しているわけですから、人間が学習し調査する部分は大幅に削減されることになります。

もちろん専門職ですから、人間はベースとなる知識を学習していなければなりませんが、AIの学習量を見れば、何千万という専門書や論文の数であり、またその内容も一字一句記憶していて、いつでも完璧に取り出せるわけですから、人間はとてもAIには太刀打ちできません。

そこで人間には、よい判断が下せるような段取りが必要になります。ChatGPTの場合は質問の仕方次第で、回答の精度がまったく違ってきます。

よい質問とは、AIにどんな人の役割になって回答してほしいか、明確な役割を与えることで、そのためには、はっきりとした質問の意図や詳細な背景、そして入れてほしくない情報や回答の文字数、その他の前提条件を入力することです。

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