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投資家が「島に投資」してみてわかった興味深い話 1000件以上の不動産に電話してみてわかった事

東洋経済オンライン / 2024年8月5日 16時0分

全国の不動産会社に電話をかけた回数は、1000回を超えたと思います。その一方で、沖縄をはじめ、因島や生口島、倉橋島、江田島など、瀬戸内海の島々を駆け巡って、地元の島民や移住者、移住希望者に話を聞くことにしました。

各島での聞き取り調査によって、移住者や移住希望者、島にセカンドハウスを持って別荘として使っている人たちが、「島に何を求めているのか?」というポイントが徐々に明らかになってきました。

こうした人たちは島投資の「出口」(エンドユーザー)となる人たちですから、そのニーズを知ることが、「どんな島であれば投資に値するのか?」を把握する手がかりなると考えたのです。そこで浮き彫りになったのは、次のような4つのポイントです。

【ポイント①】日常から「隔絶」された環境を手に入れたい

移住先やセカンドハウスとして島を選ぶ人たちに共通するのは、仕事に追われて、心身ともに疲れているということです。多くの人が、「日常から隔絶された環境を手に入れて、気分を切り替えたい」と考えて、島暮らしを選択したといいます。

それを可能にした要因はリモートワークの普及にありますが、ほとんどの人が「情報を遮断して、自分だけの空間を楽しみたい」と答えています。意図的に「デジタル・デトックス」(デジタル機器と距離を置く)を図ることで、慌ただしい日常をリセットしたいという思いがあるようです。

【ポイント②】物理的な「距離感」を求めている

東京で生活している人が、箱根や軽井沢に「居場所」を求めた場合、何か問題が起こったら、すぐ東京に戻れるという安心感はありますが、その安心感と引き換えに、絶えず仕事のことを考えてしまうため、気持ちの切り替えができないといいます。

島であれば物理的な距離があるため、それが心理的な距離感を生み出すことで、頭を切り替えることができる……という人がほとんどでした。頭の切り替えには、自宅や職場との適度な距離感が重要なのかもしれません。

ギスギスした人間関係をリセットしたい

【ポイント③】穏やかな「コミュニティ」で暮らしたい

島に自分の居場所を求める人の多くは、都会で暮らしている人たちです。田舎で生活している人が、島に居場所を求めるケースはほとんどなく、その大半が都会の喧騒を離れて、ギスギスした人間関係をリセットしたいと考えているようです。

移住者の多い島に足を運ぶとわかりますが、元から島に住むのんびりと人たちと、都会の暮らしに疲れた人たちが、お互いに反目することなく、いい感じで混ざり合って穏やかなコミュニティを形成しています。

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