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堀江貴文、100億円規模のAI起業はいくらでも可能 AIを使った新ビジネスが続々生まれるフェーズに

東洋経済オンライン / 2024年8月6日 17時0分

これから先、AIと人間は融合していくのか(写真:metamorworks/PIXTA)

生成AIの技術向上により、一般人でも理想のアバターを通じて「第2の個性」を演じられるようになりました。これにより、今後、AIを使った新ビジネスを生み出す「AI起業家」がたくさん出てくることが予想されます。堀江貴文氏の新刊『ホリエモンのニッポン改造論』より近未来の予測についてご紹介します。

近い将来、AIと人間は融合していく

人間が人間たるゆえん、人間と他の生物を分けるものは何なのか。

それは自然言語である。自然言語とは、人が生まれてから周囲の刺激を受けて日常的にしゃべっている言語のことだ。日本人は日本語、韓国人は韓国語、アメリカ人は英語などの自然言語を使っている。人間は、この自然言語を使って文明を発展させ、文化を築いてきたのだ。

人間は、いかにしてこの自然言語を獲得したのか。「学習する」という自覚がないまま、いつの間にか話せるようになっている。単語を覚え、文法を学び、発音を練習し……という外国語学習のような過程を辿ってはいない。

生まれてからずっと、何だかわからない音声を浴びせられ、それが脳に蓄積し、いつしか、その意味がわかるようになる。たどたどしいながらも言葉を発するようになり、徐々に語彙が増え、話せるようになる。そして、書いたり読んだりもできるようになる。文法は学校で、後付けで学ぶものなのである。

ChatGPTは、そんな人間の自然言語をデータとして大量に学習することで言語を獲得している。

2023年、琉球大学の卒業式で読まれた答辞が話題を呼んだ。見事な日本語で書かれた答辞を読んだ卒業生代表の一人は中国にルーツがある大学院生だったが、彼はものの数分で、その答辞を仕上げたという。もう想像がついていると思うが、彼はChatGPTを使って答辞を書いた。

では、ChatGPTが言語を学習するメカニズムとはどんなものか。

私たちが外国語を学ぶように、文法を知って単語を覚え、その2つを結び合わせるというプロセスではない。実は人間が自然言語を獲得していくプロセスと何ら変わらないのだ。

人間の赤ん坊と同じように、自然言語を大量に浴びせられて、その大量のデータをもとに、パターン認識で適当と思われるものを再構成している。

ここで1つの命題が浮かび上がってくる。人間を人間たらしめているものの1つが自然言語であるならば、同じプロセスで言語を獲得するGPTを前にして、私たち人間とは何なのだろうか。

生成AIは人間の叡智が生んだものである。だが多くの人は、その人間の叡智の産物に恐れを抱くだろう。将来、人間は、自ら産み落としたAIに侵食されてしまうのではないかという恐れである。

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