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「キレートレモン」なぜ女性人気に火がついたのか 女性がずっと解消したかった美容の悩みに応えた

東洋経済オンライン / 2024年8月6日 9時50分

「レモン果汁感のすっぱさを、より美味しく提案した『キレートレモン クエン酸2700』(155ミリリットルの瓶)と『キレートレモン ダブルレモン』(500ミリリットルのペットボトル)を2020年3月に発売したのです。

『キレートレモン クエン酸2700』は機能性表示食品で、“疲労感軽減”をパッケージでも訴求しています。また『キレートレモン ダブルレモン』では“ビタミンC 1000㎎”と“クエン酸 3000㎎”をダブルで訴求しています」(同)

既存品のペットボトル飲料「キレートレモン Cウォーター」に加えて、ダブルレモンはよりレモン感を高めた。コーヒーに例えれば、アメリカンと濃厚なブレンドのような位置づけか。

実は“ダブルレモン”は、2019年まで発売していた「キレートレモン スパークリング」を見直して新たに開発した商品。また、ビタミンCに比べてそこまで認知度が高くなかったクエン酸も打ち出し、パッケージに並列表示した。こうした訴求も消費者にささった。

一方、“クエン酸2700”と2年後に発売した“MUKUMI”は、情緒的価値も打ち出した商品だ。中高年向けになりがちな健康機能性食品(ヘルスケア)に疲労感軽減や顔のむくみ感軽減といった「ビューティーケア」を加えたことで20代や30代消費者の支持も得た。

「ポッカレモン」の知見も生きた

こうした訴求の基盤には同社の歴史もある。

「キレートレモンを製造販売する当社だからできる特長を3つ挙げると、①レモンの価値を追求する研究力、②レモンの力を最大限に生かす開発力、③レモンの調達力だと考えています。

キレートレモンブランドでは『心・美・体の輝きをサポートし、ポジティブになれるレモンの価値体感飲料』を掲げており、①は自然由来のレモンを生かした価値を提案、②は素材由来のレモンの力、③はレモン果実を多く調達するメーカーとして、それを生かした商品開発に取り組んでいます」(室担当部長)

前身企業の時代から、清涼飲料では缶コーヒーの「ポッカコーヒー」(1972年発売)で知られていたが、実は同社の祖業は「ポッカレモン」だ。

「1957年より『ポッカレモン』の発売を開始し、1972年に果汁100%となってからも半世紀以上たちます。1957年の発売時、創業者の谷田利景はバーを経営していましたが、カクテルに欠かせない「レモン」の輸入が自由化されておらず、試行錯誤の末に合成レモンの開発に成功。輸入自由化後は、レモン果実を搾汁した商品を展開してきました」(同)

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