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洗濯の問題があまりにも「洗濯機」にありすぎる訳 部屋干し臭や黄ばみをもたらす「意外な原因」

東洋経済オンライン / 2024年8月7日 9時0分

洗濯のプロが「洗濯の悩み」に答えます(写真:筆者提供)

「どの洗剤が一番いいですか?」とか、「どんな洗濯機がいいですか? ドラムですか? 縦型ですか?」――。多くの人から洗濯について、こう聞かれることが少なくありません。

【写真で見る】洗濯機のボタン操作で超カンタンにできる「洗濯の洗い残しがなくなる」方法とは?

汚れが落ちない、ニオイが気になる、服がよれよれになるなど、服を気持ちよく着られないという悩みを、ネットで検索してやり方を探したり、商品(洗濯機や洗濯グッズ) を買ったりして解決しようとする。けれども、それではうまくいかなかったり、一時うまくいってもあとから問題が出てきたり。そんなことが多いのでしょう。

今の洗剤や洗濯機で十分きれいになる

しかし、洗剤や洗濯機などを新しくしなくても、今使っている洗剤と、洗濯機をお持ちであれば、多くの場合はそれで十分です。

では、本当に必要なものは何か? それは「洗濯の基本」を正しく知るということです。

例えば、部屋干ししたときの嫌なニオイの問題や、黄ばみや黒ずみの問題。それらは洗濯の悩みで多いものですが、これも洗濯の基本を知れば、解決できることがほとんどです。

そもそも、こうした問題は洗濯で汚れを落とせていないことが原因です。キチンと汚れが落とせれば、部屋干しでも不快なニオイは発生しませんし、黄ばんだり黒ずんだりすることもありません。

でも、なぜこんなにも洗濯してもきれいにならず、不快なニオイで困る人が多いのでしょうか?

「節水ブーム」が起こした弊害

実はこの問題について、洗濯講座などを一緒にやっているクリーニング屋の仲間と調べたことがあります。そこで、「1990年代に家庭の洗濯機が節水仕様に変わった」という事実にたどり着きました。

洗剤が溶けずに残る、服の一部が洗えていない……。そんな話が90年代から徐々に出ていました。洗濯機が過剰に節水をし始めた影響で、汚れが落ちなくなって、ニオイの問題などが出るようになってしまったのです。

その後も、洗濯機が最新型になるたびにどんどん節水が進み、その結果、「洗濯機が自動で設定する標準の水量は、きれいに洗えないくらいまで少なく」なっています。洗濯の基本、洗う衣類の量と水の量のバランスが崩れてしまっているのです。

洗濯時の水量は、衣類の量(重さ)に対して10〜20倍が基本です。つまり、 1kgの洗濯物を洗うとしたら、10〜20Lの水量が必要になるということです。この衣類の量と水の量の比率を「浴比(よくひ)」といいますが、この浴比が1:10を下回ると、洗濯物の汚れはきれいに取れません。

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