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預金金利引き上げ、どれだけ家計にプラスになる? メガバンクの普通預金金利は半年前の100倍に

東洋経済オンライン / 2024年8月7日 8時0分

(撮影:梅谷秀司)

7月31日に発表された日本銀行の利上げを受けて、大手銀行が相次いで預金金利の引き上げを決定しました。執筆時点において公表されている銀行では、これまで0.02%だった普通預金金利を0.10%に引き上げると発表しています。

【図表を見る】500万円を複利で10年預けると、税引き後の利息はどうなる?

直近の引き上げでも金利は5倍に上がりますが、さかのぼると今年2月時点での大手銀行の普通預金金利は0.001%でした。半年で見ると100倍に増えることになります。

一部の銀行では住宅ローンの変動金利の指標となる短期プライムレートも引き上げられるなど、長らく続いてきた低金利局面がいよいよ終わり、ついに「金利ある世界」が到来するようです。

預金金利引き上げで、利息はどれくらい増える?

預金金利が上がることで、利息はいくらくらい増えるのでしょうか。かりに500万円を1年間預けたときの利息は、金利年0.001%の場合で50円、0.1%で5000円です。

ただし、預金金利には合計20.315%の所得税、復興特別所得税、住民税がかかるため、手取りの利息はそれぞれ41円、3985円にすぎません(税金計算の詳細は下表の「注」を参照)。預金額が大きければ利息額も当然大きくはなりますが、引き上げ後の金利が年0.1%では、「100倍」という数字のインパクトほどには増えた実感がしないかもしれません。

また、通常、普通預金の金利は毎年2月と8月の半年ごとに、日割り計算で付与されます。直近の利息の決算日は8月第2週から3週とする銀行が主流ですが、金利の引き上げは最も早いところでも8月6日からです。

このため、次回の利息のうち、引き上げ後の金利で計算される部分はごくわずかになりそうです。ほとんどの銀行は9月または10月から引き上げ金利を適用するため、利息が増えるのは来年2月以降に付与される分からになります。

定期預金も引き上げの見通し

普通預金に預けている間に金利が引き上げられた場合、変更日以降の残高に対しては自動的に変更後の金利で利息が計算されます。引き上げられた金利を適用してもらうために、預金している人が特段の手続きをする必要はありません。

一方、定期預金は違います。多くの定期預金は固定金利で、預入時の金利が満期日まで適用されます。一部、変動金利型の定期預金もありますが、金利の見直しは半年ごととなっているものが中心です。

定期預金についても、日銀の利上げを受けて多くの銀行が引き上げを検討しています。もし大幅に引き上げられれば、預入中の定期預金を継続するよりも、引き上げ後に新規で預け入れるほうが同じ預入額に対する利息額が大きくなる可能性があります。

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