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フワちゃん「やす子へ公開暴言」が示す根深い問題 単なる誤爆では済まず、イメージに甚大な影響か

東洋経済オンライン / 2024年8月7日 14時35分

なぜフワちゃんが、この投稿に至ったのかは、いまのところ不明だ。しかしネット上では、「裏垢と誤爆した」可能性が指摘されている。裏垢(うらあか)とは、表に出すものとは別の「裏アカウント」を意味する。そして、裏垢に投稿しようとした文面を、個人が特定できるアカウントで投稿してしまうことを「誤爆」と呼ぶ。

ネットメディア編集者として、これまで10年以上、SNSの動向を見てきた筆者からすると、「誤爆」と「失言」はネット炎上の2大要因と言ってもいい。そして両者を比べてみると、誤爆のほうがダメージは大きくなる傾向がある。

より燃えさかる理由には、投稿者側のマインドがある。裏垢はグチを吐き出すなど、日頃からの不平不満を投稿する目的で運用されていることが多々ある。プライベート空間と位置づけるため、フォロワー以外に見られないように非公開設定にする(こうしたアカウントを「鍵垢」と呼ぶ)ことが多い。

表からは見えない状態で投稿することにより、「普段のイメージとは、ひも付かないだろう」と考えて、より自由に投稿ができる。その反対に、危機意識が欠ける温床にもなり得る。実際に「まだバレていない著名人の裏垢」を拝見したことはないが、表では到底話せないような内容が書かれていても不思議ではない。フォロワーを一部の友人のみに絞れば、単なるひとり言ではなく、友人に向けた「陰口」にもできる。

そこで生じてしまうのが、誤爆のリスクだ。ユーザー情報を切り替え忘れて、つい表のアカウントから「裏のテンション」で投稿してしまえば、表向きのイメージとのギャップに驚くファンも多いだろう。その差が大きければ大きいほど、好感度の変動につながる。

誤爆が好感度アップにつながったまれなケースも

やさしい誤爆も、ないことはない。例えば2016年には、お笑いコンビ「阿佐ヶ谷姉妹」の姉を担当している渡辺江里子さんが、「カラオケ終わってヨーカドーにいます。今うちにトマトありましたっけ?」と投稿。相方で妹担当・木村美穂さんへのLINEを、X(当時のツイッター)に誤爆したもので、「何を寝ぼけたか、全世界に聞いてしまいました」と謝罪するも、日頃からのキャラクターもあって、ユーザーはホンワカした気分になった。誤爆がかえって好感度アップにつながった事例だが、こんなケースはほとんどない。

これまでも芸能人の「誤爆疑惑」は、人気アイドルグループのメンバーや、人気声優など、数多く浮上した。中には「アカウントが乗っ取られた」「本人ではなくスタッフの操作ミスだ」などとアナウンスされることもあり、その説明が正しい場合がほとんどなのだろうが、どれだけ事実と反していても、一度浮かんだ疑念は、なかなか拭えるものではない。

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