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「世渡り上手な人」が大きな結果を出せないワケ 「干された時」こそ相手の懐に入るチャンス

東洋経済オンライン / 2024年8月9日 17時0分

すると、

「こういうのは、飲み会でやるのがいいんじゃねえかな」

と言う。そこで、外科の大腸グループの医師を集めて郡山駅前で飲み会をやった。乾杯し、焦れていたがいつまで経っても本題に入らない。会が1時間を過ぎた頃、T先生は、

「お前にやらせるつもりはない。今のリーダーは俺で、次のリーダーはこいつだ」

とその病院で10年以上働いている外科医を指して言った。そして、

「乗っ取るつもりか」

とも言った。

僕は一瞬目の前が真っ暗になりかけたが、ぐっとこらえて「自分は乗っ取るつもりなどない」こと、「次のリーダーはその先生でいいと思う、自分にそういう野心はない」ことを伝えた。

T先生は意外そうな顔をし、ホッとしたようだった。

そのあとから、僕は手術ができるようになった。たまたまではない。そこで得たロボット手術の技術が、また僕を飛躍させた。僕は業界の重鎮ばかりが書く手術教科書を、偉くもないのにたくさん書くことになったのである。

正面突破は人生の扉を開く鍵なのだ。

中山 祐次郎:外科医

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