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堀江貴文「日本は宇宙産業で世界トップになれる」 もとからある日本の優位性をもって世界と戦える

東洋経済オンライン / 2024年8月11日 17時30分

宇宙ビジネスにおいて、日本の勝機はあるのでしょうか?(写真:shinnosuke0113/PIXTA)

近年、イーロン・マスク率いる「スペースX」による宇宙ビジネスや、日本でも民間企業による宇宙産業への参入が話題となっています。宇宙ビジネスにおいて、日本の勝機はあるのでしょうか? 日本は宇宙産業で世界をリードできるという堀江貴文氏の主張について、同氏の新著『ホリエモンのニッポン改造論』よりご紹介します。

これからは「宇宙の民主化」が加速する

私はインターネットの民主化の過程を、つぶさに体験している。それは宇宙の民主化の洞察を深めることにもつながると思うので、ここでは、まずインターネットがいかに民主化してきたかについて話しておきたい。

私は、東京大学在学中の1996年、ホームページ制作などを手がける会社「オン・ザ・エッヂ」を起業した。ちょうど、Linux(オープンソースのコンピュータOS)が出てきた時期だった。

ちなみにLinuxの生みの親、リーナス・トーバルズは私と同じ世代だ。このLinuxのおかげで、Netscapeを作ったマーク・アンドリーセン、イーロン・マスク、Googleのラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンなどの起業家が誕生した。

私が起業した動機は、「Linuxって、パソコンでできるじゃん」と思ったことにある。あるフィンランド人が、Linuxのマイクロカーネル(OSの中核部分の設計様式)を1人で作ったと知ったからだ。それで起業することにした。

後講釈になるが、これがインターネットの民主化が起きた瞬間だった。

つまり、LinuxというBSP(ボードサポートパッケージ)やオープンソースのOSのおかげで、誰でもパソコンでサーバーを作れるようになった。しかも、ライセンスフリーで、OSツールもタダで、である。パソコンを組み立てればサーバーを構築できる。

以前はサーバー1台につき100万円は下らなかったから、個人がWebサービスを立ち上げるのは難しかった。それがLinuxによって心臓部のソフトウェアがオープンソース化され、みんながタダで使えるようになったことで、従来あった障壁が取り払われた。これこそ民主化である。

このインターネットの民主化により、IT事業に参入する人が増えた。Linuxがなければ、GoogleもAmazonもなかっただろう。

私は、「民主化できない領域は産業としてスケールしない」と思っている。

宇宙も同じ。民主化しなければ一大産業にはなりえない。

では宇宙の民主化の要件とは何か。あと何があれば宇宙は民主化するのか。宇宙にとってのLinuxは何なのか。

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