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"ポジティブな感情になるスイッチ"押すのは自分 ハイパフォーマンスを出す人のメンタル向上術

東洋経済オンライン / 2024年8月13日 16時0分

そのとき体験した状況に再度身を置き、見たもの、聞いたもの、感じたことを再現する。すると、実際のそのときよりも、振り返っているときのほうが、より丁寧に集中してその出来事のありがたみを感じたりする。

脳内で再生しているときのほうが、笑い方も、心臓の鼓動も、泣き方も大きいし、驚嘆、満足、感謝の気持ち、人生の意味やありがたみも、増幅されて感じられるのである。

さらに、毎週日曜日の夜にもう一度同じことをする。その週に見つけたうれしかったことのすべてを再度、魂を込めて追体験するのだ。5分間目を閉じて、その間、感謝することが絶え間なく思い浮かぶようなら、その週をきちんと過ごせた証だ。

ご存じのとおり、感謝は、数ある感情の中でも究極のポジティブ感情だ。感謝がポジティブ心理学運動の中核となっているのは、効果があるからに他ならない。感謝日記を始める以上に幸福度を上げてくれる方法は他にないのだ。

若々しいスピリットで“再デビュー”を

以上のような方策のおかげで、喜びを、私の心と生活の最優先に据えて、頭部損傷からの回復期を過ごすことができた。また、同じような習慣とトリガーを実践して身体の不調から立ち直ったハイパフォーマーにもたくさん出会っている。

ハイパフォーマーたちは、自分の考え方や、フォーカスの対象、エンゲージの仕方、日々の振り返り方を選択的にコントロールすることによって、喜びを培っている。自分で決めているのである。喜びをつくり出すために、自らの意志や行動を変えているのだ。

それが、自分自身を生き生きとさせるだけでなく、他者のためにもなる。今こそ目を覚まし、若々しいスピリットで世の中への再デビューを果たそう。

ブレンドン・バーチャード:ハイパフォーマンスコーチ、講演家

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