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グーグルの新Pixelが「日本市場」を意識した理由 コンパクトハイエンドと折りたたみで4モデルを展開

東洋経済オンライン / 2024年8月14日 5時0分

重量は約257グラムと、ディスプレイを内外両面に搭載しているスマホとしては十分軽量な部類に入る。iPhoneの最上位モデル「iPhone 15 Pro Max」の221グラムと比べると、単3形電池×2本ぶんほど重たいが、重量バランスが工夫されているため、開いて両手で持つと、それほど重たくは感じない。

もちろん、上記した多彩なAI機能は折りたたみPixelでも利用できる。音声アシスタントの「Gemini」は、分割スクリーンで起動することでマルチタスクとの親和性も発揮する。例えばGeminiとの対話中、別な画面で情報を参照し、それを見ながら別な質問をしたりできるのは、大画面あってこその使い方だ。

サブディスプレイと大画面双方を活用した、折りたたみならではの利便性も備える。ビデオ会議ツール「Meet」では、内側のディスプレイに会議の出席者全員を表示しながら、外側のディスプレイで自分の画面を共有したりも可能だ。グーグル翻訳を使う際、内側と外側の両方のディスプレイに翻訳結果を表示できるため、対面での多言語コミュニケーションがよりスムーズになる。また、新たにカメラに「こっちを見て」機能が追加された。外側のディスプレイにアニメのキャラクターを表示し、子どもの注意を引きつつ自然な表情を撮影できるというものだ。

周辺機器としてスマートウォッチの「Pixel Watch 3」(5万2800円〜)と、完全ワイヤレスイヤホン「Pixel Buds Pro 2」(3万6800円〜)も併せて発表されている。Pixel Watch 3は2サイズが用意され、ランニング向けの分析機能が新たに備わった。Pixel Buds Pro 2は今回、イヤホンとしての初めてTensorチップを搭載しており、AIとの親和性を高めている。

グーグルは、Androidエコシステムのけん引者としての役割を果たしつつ、折りたたみPixelに代表される魅力的な自社製品によるユーザーの囲い込みへと舵取りしてきた。ハードウェアメーカーとプラットフォームリーダーの両面で存在感を高める戦略は、業界の動向を占う上で重要な指標となりつつある。

石井 徹:モバイル・ITライター

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