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赤ちゃんの防災「誤った」ライフハック情報に注意 被災時の授乳や赤ちゃんのお世話どうする?

東洋経済オンライン / 2024年8月15日 9時30分

液体ミルクの場合は殺菌されているので、温めても温めなくても大丈夫です。液体ミルクは常温で保存できますが、注意も必要です。国際的な常温の定義は25℃とされますが、国内では日本産業規格が35℃としています。

最近の夏が暑すぎるため、停電すると室内でも35℃を超えてしまう場合があります。35℃を超えるとタンパク質が変性する可能性があるので、赤ちゃんに与えることができなくなります(詳細はメーカーの記載に従ってください)。

クルマで移動した場合も、注意が必要です。35℃の外気温の時、エンジンを切ると30分後には車内平均温度が45℃になります(JAF 2013)。暑い時期のクルマでの旅行や避難では、保冷バックも準備してください。

紙コップでの飲ませ方

さらに災害時には、断水や停電で哺乳瓶の洗浄・消毒ができなくなります。液体ミルクのアタッチメント、母乳の人で搾乳器を使用している方も同様です。

洗浄・消毒ができない場合のために、使い捨てできる紙コップでの調乳が推奨されています。旅や避難の際に、紙コップも準備しておいてください。

上記のように「紙コップ授乳のコツ」もマンガで記載しています。ミルクで子育てしている方は災害が起こる前に、一度チャレンジしてみてください。生まれたばかりの赤ちゃんでも紙コップで飲むことが可能です。

災害時の母乳育児「誤解」に注意

また災害時の母乳育児についても誤解が多く、災害時は特に周囲が価値観を押しつける傾向があることが指摘されています。

支援する人が不正確な情報をもとに(母乳が)「止まる」「出ない」という母親が傷つきやすい言葉を使って脅してしまう事例もあります。間違ったアドバイスは親切心から拡散されやすいので、証拠に基づく情報を広めていただければと思います。

母乳をあげたいと思っている人には、安心して授乳が続けられるように、ミルクが必要な赤ちゃんにはきちんと支援が行き届くように、マンガでは、支援者にとって必要な情報も記載しています。

台風や局地的な浸水害の場合は一時的で済みますが、巨大地震が起きた場合は長期にわたって物流が途絶えることも心配されます。

支援物資が限られる中、ミルクが必要な赤ちゃんへの支援が行き届くためにも、母乳をあげてもいいと思っている人が授乳を継続できるようにする支援がとても大切になります。

母乳育児継続に必要なサポートと理解

それなのに、避難場所・避難所で過去には、授乳の様子をのぞく、注視するという行為がありました。

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