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米ディズニー、テーマパーク「超大型投資」の野心 クルーズ船やゲーム事業も一貫して展開

東洋経済オンライン / 2024年8月17日 9時0分

ディズニーのファンイベント「D23」で今後の戦略を発表するジョシュ・ダマーロ氏(記者撮影)

アメリカのウォルト・ディズニーがテーマパークやクルーズ船、ゲーム事業への投資を拡大する。ディズニーは8月10日、2年ぶりに開催された大規模なファンイベント「D23」で、今後の具体的な計画を明らかにした。

【写真】「ヴィランズ・ランド」の発表にファンもひときわ沸いた!

ディズニーは昨年9月、今後10年間でテーマパークなどに600億ドルを投資すると発表。今年5月にはディズニーランド・リゾートのあるカリフォルニア州アナハイム市とリゾートの拡張について合意し、テーマパークやホテル、ショッピングエリアの開発を進めると発表していた。リゾートは、現状比で5割拡張する可能性があるという。

今回の発表は、これらの計画を具体化したものといえる。テーマパークなどを統括するディズニー・エクスペリエンスのチェアマン、ジョシュ・ダマーロ氏は「ディズニーは野心的な成長とイノベーションを加速させる道に乗り出す」と宣言した。

3時間の「ライブショー」で発表

8月10日、アナハイム市にあるスポーツ施設・ホンダセンター。1万人以上を収容する会場はディズニーファンで埋め尽くされていた。ディズニーは約3時間にわたってテーマパークなどの新しい計画をファンにお披露目。音楽や映像、ミュージカルを交えた発表は、見事なライブショーだった。

世界中でテーマパークへの投資が行われるが、特に大きく変わるのが、フロリダにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートだ。発表の中でも大きな歓声が上がったのが、マジックキングダム・パークに登場する「ヴィランズ・ランド」。ディズニー映画に登場する悪役たちに特化した世界初のエリアとなる。

カリフォルニアのディズニーランド・リゾートでは、2025年から創業者ウォルト・ディズニーの生涯を基にした新しいショーを始める。会場にはウォルト氏の甥であるロイ・P・ディズニー氏も参列し、新しいテーマパークの拡張計画を祝った。

テーマパークは、当たり外れの大きい映画や競争の激しい動画配信を含むエンターテイメント部門に比べて、安定的な収益が見込める。ディズニーにとってテーマパークへの投資は、成長のために不可欠な要素だった。

ファンも期待を寄せているようだ。カリフォルニア州在住の20代男性は「最近はユニバーサルに勢いがある。ディズニーはもっとテーマパークをがんばってほしい」と声を弾ませた。

アメリカのメディア大手・コムキャストの子会社、NBCユニバーサルは2025年フロリダにテーマパーク「ユニバーサル・エピック・ユニバース」を開業する。5つのエリアで構成され、その中の1つとして任天堂が「スーパーニンテンドーワールド」を展開する計画。フロリダでのテーマパークの強化は、こうした競合の動きをにらんだものでもある。

後発のクルーズ船は質で勝負

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