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プロが教える「読めばお金に強くなる」厳選本3冊 人生というゲームでの「お金の扱い方」を学ぶ

東洋経済オンライン / 2024年8月17日 10時0分

「ちゃうで、ちゃうで。政府は王様やない。(家庭内紙幣の導入によって)優斗くんたち兄弟が家事をするのは、王様のためやなく、自分たちの生活のためなんや。これまでは、家事をすることも他の兄弟のために働くこともなかったやろ。ところが、みんながお互いのために働く社会に変わったんや」

お金というシステムの導入は、「みんながお互いのために働く社会に変わった」という良い面もありますが、その裏で大きな経済格差を生み出しています。

『資本論(まんがで読破 010)』では、資本主義という怪物の歯車に労働者がどのように組み込まれて「搾取」されてしまうのかが、まんがでわかりやすく説明されています。

そして、山崎元さんによる巻末の作品解説が、「社会・経済の仕組みを知らないと経済格差の不利な側にどんどん押しやられていく」というメッセージからはじまります。

有利な側、資本家になろうと考えて投資を始める人が増えていますが、ここで書かれているような社会や経済の仕組みを知らないと、必要のない投資商品を売りつけられて、気付かないうちに「搾取される側」にまわっていたりします。

貨幣のもつ「信用」について説明している箇所では、「信用のない人こそ、貨幣を持ちたがる」という本質を突く言葉にドキリとさせられます。

2冊目は、「円という通貨」の価値をどう考えるべきか、そのよりどころを示してくれる本です。

日本でお金の価値が下がる理由

(『きみのお金は誰のため』第2話 お金の謎2「お金に解決できる問題はない」より)

「その通りや。お金を払うというのは、自分で解決できない問題を他人にパスしているだけなんや。しかし、僕らはお金を払うことで解決できた気になってしまう」

(中略)

「貿易赤字って、外国にお金が流れるのが悪いんでしょ。だったら、お金を印刷しちゃえばいいんじゃないですか」

「おもろいアイディアやな。せやけど、問題は国内にある日本円が足りなくなることやない。外国が日本円を大量に持つことや」

食料やエネルギーなど生活に必要不可欠なものの自給率が低く、他国に頼らざるをえない日本。

この問題も、他国にお金を払うことで一見解決できているようですが、それによって日本からお金が流れ出ています。その結果、円安が進み、昨今の物価高にもつながっています。

今後、日本円はどうなるのか、将来に備えて外貨を保有したほうがいいのか、心配している人も多いと思います。

通貨の価値については、円の信用力、通貨量など漠然とした議論をする専門家が多い中、『弱い円の正体 仮面の黒字国・日本』では、みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔さんが、国際収支の表面的な数字だけでなく、お金の流れを追った分析で価格決定に踏み込んだ議論を提供してくれています。

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