1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「自分の時間がない」ミドル層が孤独を感じる瞬間 "努力"と"報酬"の不均衡が心をへし折る

東洋経済オンライン / 2024年8月18日 17時0分

「24時間、ずっと自分はあとまわし……」。ミドル層が孤独を感じる瞬間とは(撮影:今井康一)

どんどん余裕がなくなっていく職場で、同僚をフォローすることに疲れていませんか?

これまで20年間で1万人以上の働く人の相談に乗ってきた、労働者メンタルヘルスの専門家が考える「職場でつぶれずに生き抜くヒント」とは――。

※本稿は、『職場の同僚のフォローに疲れたら読む本』から一部抜粋・編集したものです。

24時間、自分の時間がない

【例】
職場では中間管理職。部下育成、部門運営、上司との調整に追われ、家では帰宅したら子どもたちのごはん、洗濯、片づけ……。あっというまに1日が終わっていく。日中ほとんどできなかった自分の仕事は、家事が終わったあとの夜中の時間か休日を使って、なんとかこなしている。24時間、ずっと自分はあとまわし……。なんだか孤独だ。

職場で管理職になったり、現場のリーダーに選ばれたりするタイミングは、家庭でも忙しい時期と重なります。

子どもは大きくなるにつれて手がかからなくなるといわれますが、実際は中学生や高校生になってもやることはたくさんあります。

習いごとや塾への送り迎え、進学や受験の手続き、場合によっては「行きしぶり」(子どもが学校に行くのを嫌がること)といった心配ごとも起こるかもしれません。

もちろん、ミドル世代の仕事や子育てには、充実感や達成感があるなど、いい面もたくさんあるはずなのですが、想定外の「つっかかり」があると、ふとした瞬間に徒労感や孤独感を覚えることがあります。

想定外の「つっかかり」とは、たとえば職場では、「上司がOKしてくれると思っていたのに予想外にNOと言われた」「部下から思わぬ反発を受けた」「お客さんとのあいだで予期せぬトラブルが起きた」といったことです。

家庭では、「朝、子どもが起きられなくて遅刻した」「子どものテストの結果がとんでもなく悪かった」などです。

些細なこともふくめて、思うような結果が出なかったり、自分が予想していた流れをさまたげられたりすると、「自分はなにをやっているんだろう……」「すべて無駄だったのかな……」「もう嫌になる……」とイライラのスイッチが入って、ネガティブモードにおちいってしまいます。

忙しくても「報酬」があるとがんばれる

ただ、どんなにやることが多くて日々が忙しくても、なにかしらの「報酬」があれば心のバランスをとりやすくなります。たとえば、次のようなことです。

■がんばってきたことを上司に認めてもらえた
■自分がたずさわった商品が予想以上に売れた
■自分が納得いく成果物ができた
■お客さんにとても喜ばれた
■部下たちが誕生日に寄せ書きをくれた
■子どもの成績が上がった
■子どもが先生にほめられた
■夕食を家族が「おいしい」と言って食べてくれた

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください