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大活躍「ロバート秋山」なぜ「天才」と呼ばれるのか 令和の正統派「万能」コメディアンの魅力とは

東洋経済オンライン / 2024年8月18日 12時0分

いずれにしても超個性的なキャラクターばかりである。

大河ドラマ・『秋山歌謡祭』際立つ万能ぶり

この「クリエイターズ・ファイル」の印象もあり、ロバート秋山と聞いて「マニアック」という形容が思い浮かぶひとも多いのではなかろうか?

だがここ最近の秋山は、「マニアック」を超えてどんどん活躍の場を広げ、メジャーな存在になりつつある。ジャンルもお笑いだけにとどまらない。

現在放送中のNHK大河ドラマ『光る君へ』では、平安貴族・藤原実資役で出演。軽いコメディリリーフなどではなく、物語にきっちり絡んでくる真面目な役柄である。だが、個性的でそこはかとなく面白いという意味ではやはり「クリエイターズ・ファイル」に出てきそうな感じもある。

世間の話題を独占した『不適切にもほどがある!』(TBSテレビ系)でも、昭和のいかにもいそうなお色気深夜番組の司会者、ズッキーこと鈴木福助を演じて異彩を放っていた。

際立つ万能ぶりで"別格"の存在感

芸人としての多彩な面も広く知られるようになってきた。

昨年10月からレギュラー化した『秋山ロケの地図』(テレビ東京系)は、秋山がいろいろな街を訪れて地元民と交流するロケ番組である。

それだけだとよくありそうな街ブラ番組で、秋山のイメージとは一見ミスマッチだが、番組進行などMCもそつなくこなす。そのうえで、ここでも秋山はきっかけを見つけては突然キャラクターになりきり、地元民やゲストと一緒になって即興劇を繰り広げる。

また、歌の魅力も知られるようになってきた。

『だれかtoなかい』(フジテレビ系)では、秋山の熱烈なファンだという杏のリクエストで登場。そこで秋山の作詞した「TOKAKUKA」をデュエットして話題を呼んだ。東京芸術劇場や浅草公会堂など東京都に実在する施設が都のものか区のものか、つまり「都か区か」を答え合わせしていく歌。それがわかったからどうというわけではないが、軽快な曲調もあって頭から離れない中毒性のある1曲だ。

秋山のオリジナル曲は、この「TOKAKUKA」のようにちょっと笑えるようなものばかり。だがどれも本格的で音楽性豊か(パロディ的な要素もある)。それを歌唱力抜群の秋山が歌い上げるので、思わず聞き入ってしまう。

そして秋山の曲だけで構成された『秋山歌謡祭』(メ~テレ)という特番も昨年から放送されている。実は企画したディレクターの篠田直哉は、少年時代から秋山の熱狂的なファン。お笑いライブの客席に座り、忘れないよう必死でメモを取っている「メモ少年」として有名だった。その彼が長じてテレビ局員となり、『秋山歌謡祭』を実現させた。オタクとしての夢を叶えたわけである。ロバート秋山という芸人の持つ強烈な魔力を物語る話だ。

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