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「41歳で東大受験」わずか1年で合格した彼の学び 仕事もある中で、なぜ受験を決意したのか?

東洋経済オンライン / 2024年8月18日 10時0分

青戸:そうでしたか。当時はあまり、勉強熱心な生徒ではなかったと。

風間:そうですね。昔といちばん違うのは、主体性ですね。大人になってからの勉強は、明確な目的や目標を持って、自分の意志でやるものです。学んでいる内容が何の役に立つかがわかるようになったので、やらされる勉強と違って意義も感じますし、楽しかったですね。もちろんしんどいこともありましたが、それ以上に勉強が楽しいと感じるほうが強かったから、続けられたんだと思います。

青戸:勉強が楽しいという感覚は、よくわかります。私は小学生のころから歴史が苦手科目だったのですが、東大受験で世界史を一から勉強したことで、現代で起こっている紛争や領土問題の背景がよくわかるようになったんです。

あの勉強で初めて歴史を学ぶ意味や価値を認識できて、ちょっとした感動すら覚えました。学生時代と比べていろいろな知識がついたり視野が広がったりしたことで、歴史のほかにも「なんで当時はこんなことがわからなかったんだろう」と思うことが何度もありました。

風間:同感です。それで言うと、大学に入ってからの勉強はまた一段違った楽しさがありますね。

青戸:そうですよね。東大に入ってから面白い、楽しいと感じた講義や授業にはどんなものがありましたか?

風間:やはり法学のゼミ形式の授業ですね。法科大学院教授でもある弁護士の先生から、法律全般や裁判所、国会、内閣などさまざまな分野について、実務経験に基づくお話を数多く伺えたことから、法学と法務関連の仕事に対して興味が高まりました。

青戸:大学の勉強だとより自分の興味や関心に直結した深い内容を学べるので、楽しさが違いますよね。ところで、もともと風間さんは東大に愛着があったとのことですが、今のご年齢で東大で学び直すことにどんな魅力を感じていましたか?

風間:大学では自分の興味に応じて法律以外のことも広く学べますし、何より優秀な先生と学生に会えることが魅力です。

たとえば先ほどお話しした法学の授業では、毎回の講義の後に受講生がグループ別に討議する時間もあるのですが、鋭い角度の意見がいろいろと飛び交ってさすがだなと思わされます。

外国語の授業でも、初回からまだ習っていない中国語をいきなりみんな発音したりして、積極性の高さに驚かされます。あと、私は将来的に自分の事務所で本格的に事業を行いたいのですが、東大法学部なら行政や法曹界に進む人も多いでしょうし、先生方も含めて人脈や情報を得やすいことも利点だと感じていました。

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