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金利上昇で考え直す「タンス預金」の運用バランス 自宅に置いておくお金はどの程度がいい?

東洋経済オンライン / 2024年8月19日 8時30分

今回、預金金利が上がったといっても、普通預金の金利はまだ0.1%。同じ預金でも、今すぐ使う予定のないお金であれば定期預金にしたり、ネット銀行を利用することで、より高い金利が得られます。

さらに、外貨預金という方法もあります。外貨預金は円預金より相対的に金利が高いうえ、預け入れた時より円安になれば為替差益が得られるというメリットがあります。同時に、その反対に為替差損が生じる場合もありますので、リスクも理解したうえで始めることが大切です。

実は、私自身、今年4月の引っ越しを機に自宅に保管していた現金をドル預金に預け入れました。その際、自宅に保管していた数年の間に円安が進み、日本円で持っていた現金の価値が大きく下がってしまったことを痛感。あらためてタンス預金のデメリットを突きつけられました。

また、自分でこつこつ貯めたお金であっても、200万円を超える現金を持ち込むとなると、銀行など金融機関には本人確認や取引目的などを確認する義務があり、いわゆるマネーロンダリング(資金洗浄)等、疑わしい取引とみなされる可能性があります。

そのうえ、もしそれが相続や贈与で受け取ったお金であった場合、申告をしていなかった現金となれば、年間110万円を超える贈与は贈与税の対象になります。

このような事態になる前に、やはりタンス預金の額は最低限に抑えておいたほうがよいでしょう。

ご参考までに500万円を銀行に10年預けた場合、利息がどの程度になるか、金利の違いごとに試算した表を下記に掲載しています。

積み立て投資はどのように始めたらいい?

今年1月にスタートした新NISA(少額投資非課税制度)や、iDeCo(個人型確定拠出年金)などの税制優遇制度が気になっている方は、この機会に活用してみるのもいいと思います。

実際に主婦の方が、へそくりを元手にiDeCoで積み立て投資を始められるのをお手伝いしたことがあります。最初はへそくりの一部を掛け金として月5000円から始められて、今や積み立て投資が楽しくなり、掛け金を増額された方もいます。このように一度に全額ではなく、少しずつ運用に回していく形がお勧めです。

ただし、iDeCoの制度を使うためには費用がかかることや、原則として60歳になるまで資金を引き出すことができないなど気を付けるべき点もありますので、自分自身できちんと制度を理解したうえで始めるようにしてください。

せっかく貯めてきたタンス預金ですから、この機会に何のために貯めてきたのか、何に使いたいのか、しっかりと向き合い、緊急時のための現金は残し、いつか使うお金は預貯金へ、当面使わないお金は運用に回すなど有効な使い道を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

長谷部 真奈見:FinCube代表取締役、フリーアナウンサー

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