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"タイパ時代"上司と部下が考える「ムダ」の違い ムダと勘違いされるコミュニケーションNo.1は

東洋経済オンライン / 2024年8月19日 8時0分

一方、コミュニケーションのムダは、一筋縄ではいかない。

「こんなコミュニケーションのやり方はムダだ」と思う人もいれば、「実はこういうコミュニケーションこそが大事なんだ」と感じる人もいる。時代の変化によってコミュニケーションの方法が多様になっているからだ。

だからこそ、目的に合ったコミュニケーションの組み合わせが重要になる。

まず、情緒的な側面が強い目的(信頼関係を築く、維持する等)に対しては、リアルコミュニケーションを心がけよう。オンライン会議を使ってもいいが、必ず顔を表示させること。ベストはリアルに膝を突き合わせてコミュニケーションをとることだ。

代表的なケースを次に列挙しよう。

・新入社員が入社し、先輩や上司と関係を築き上げるとき


・営業が新規のお客様と関係を築いたり、維持したりしようとするとき
・組織を変えようとしてメンバー一人一人に、その目的を伝えるとき
・頑張った社員に労いの言葉をかけるとき
・やるべきことをやり切っていない部下に叱咤激励するとき
・退職前に、お世話になった先輩や上司に感謝の気持ちを伝えるとき

こういうときは何を話すか、何を伝えるかを考えるのは「ムダ」だ。話す内容はほとんど関係がない。伝えるべきは思いである。気持ちなのだ。

リアルで会えなければせめてオンライン会議で。それも難しければ、最低でも電話を使う。メールやチャットを使うのは「ムダ」だ。表情も声色も相手には伝わらないからだ。

反対に、機能的な側面が強い目的(情報伝達や質問、アイデアの確認等)に対しては、テキストコミュニケーションを心がけたほうがいい。メールやSlack、Chatworkなどのビジネスチャットをメインにコミュニケーションをとる。

代表的なケースを次に列挙しよう。

・部長会議で決まったことを部下に伝えるとき
・受講した研修の感想を報告するとき
・メンバーに新しい企画のアイデアを出してほしいとき
・作成した資料のフィードバックを伝える(求める)とき
・お客様に商品の差別化ポイントを案内するとき
・上司に商談の進捗状況を報告するとき

こういうときにリアルで会って話すのは「ムダ」以外の何物でもない。特にタイパを気にする若者は、相当に嫌がるだろう。たとえ電話であっても、相手の声色や本題以外の話に引っ張られる可能性がある。効率だけではなく「効果」も落ちるので、まったくお勧めできない。

「会議はF1レースのピットイン」

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