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動画プロモーションが下手な会社に欠けた視点 テレビディレクターが語る中小企業の優位性

東洋経済オンライン / 2024年8月22日 16時0分

一方で、大企業の場合、中小企業に比べ、社内各部署への確認(承認や許諾)や連携、社外のステークホルダーとの調整が必要となり、膨大な時間がかかることがあります。1人の権限が大きい分、中小企業のほうが、動画制作、配信に素早く対応できるといえます。

4つのプロモーション動画ですべてのビジネスは訴求できる

動画プロモーションを制作する一連の流れを理解したところで、動画プロモーションの種類を見ていきます。大きく4つのジャンルに分けられます。

① 「専門知識」の動画
② 「商品販促」の動画
③ 「サービス集客」の動画
④ 「自社ブランディング」の動画

①「専門知識」の動画

自社が保有している専門知識を一般向けに解説することで視聴回数を稼ぎ、自社のプロモーションにつなげる動画です。例えば、税理士や弁護士などが展開するYouTubeチャンネルをイメージしてもらえばわかりやすいでしょう。税理士のチャンネルだと、確定申告の手続き方法、インボイス制度についての解説をしたり、弁護士のチャンネルでは、法律の知識、著作権の解釈、契約書の文言を解説したりする動画などをわかりやすく配信して人気を集めています。

文字だけでは伝えきれない情報を発信

②「商品販促」の動画
自社が生産(販売)している商品をメインに紹介する動画です。商品の魅力を解説することで、その認知度を高めたり、売上を伸ばしたりする効果を狙います。主にメーカー企業や小売り販売店で取り組まれることの多いジャンルです。動画プロモーションは商品紹介との相性がよいといわれています。文字の説明だけでは伝えきれない情報――商品のラインナップ、性能、使い方など――を映像と音声で一挙にまとめて発信でき、高い訴求力を見込めるからです。

③「サービス集客」の動画
自社のサービスを紹介する方法です。ここでのサービスとは、モノではなくて、「体験」や「行動」などを提供することです。例えば、宿泊業やテーマパーク、教育、福祉といった分野を本書ではサービスに含んでいます。サービス集客の動画では、消費者視点からの利用方法やメリットを解説することで、自社やサービスの認知度を上げて顧客創出を目指します。②とは違って、サービスそのものは目に見えませんので、それをどのように映像化していくかが腕の見せ所です。

自社ブランディング動画で採用につなげる

④「自社ブランディング」の動画
自社のブランディング価値を高める動画です。会社が生み出す商品や価値、会社で働く社員の様子を伝えることで、会社の社会的なイメージアップや優秀な社員を採用することにつなげるのが目的です。そのため、この動画ジャンルは業種や業態を問いません。具体的には、社員インタビューや社員の一日に密着したドキュメンタリー動画、オフィスや工場などの自社環境を紹介する動画などが当てはまります。なかには社員教育や会議の内幕、社員の仕事術、さらには社員同士の衝突などを赤裸々に公開して視聴者を楽しませている企業もあります。

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