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総裁選「コバホーク」小林氏の背後にちらつく影 弱点も目立つ「超エリート保守派」に期待と不安

東洋経済オンライン / 2024年8月22日 18時30分

「コバホーク」と呼ばれる小林鷹之氏(写真:時事)

岸田文雄首相(自民総裁)の意表を突いた14日の総裁選不出馬宣言からわずか5日後の19日、先陣を切って出馬表明したのが「コバホーク」と呼ばれる小林鷹之前経済安保相(49)。岸田首相の決断を事前察知していたかのような“電撃出馬”が、ポスト岸田レースを一気に白熱化させ、出馬確実な小泉進次郎元環境相(43)との「KK40代コンビ」が総裁選の“主役”に躍り出そうな状況となりつつある。

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その一方で、小林氏に先を越された「常連組」や「新顔」の10氏が出馬を目指して熾烈な推薦人争奪戦などを繰り広げ、週末の24日に石破茂元幹事長(67)、週明け26日に河野太郎デジタル相(61)と林芳正官房長官(63)が出馬表明する予定だ。さらに、高市早苗経済安保相(63)、加藤勝信元官房長官(68)も後に続く構えで、大注目の国民的人気者・小泉氏も月内にも出馬宣言するとの見方が広がる。

その一方で、出馬に意欲を見せる上川陽子外相(71)、斎藤健経済産業相(65)は推薦人確保の壁が高いとされるが、「すでに推薦人は確保している」として対応が注目される茂木敏充幹事長(68)は、9月初旬にも出馬表明するとみられている。このため、最終的な出馬人数は「最低でも8人」と見込まれ、過去最多の5人を大きく上回る大乱戦となるのは確実だ。

「脱派閥」小林氏の背後にちらつく安倍・二階両派

そこで注目されるのが、一躍時の人となった小林氏の総理・総裁候補としての力量と勝算だ。同氏は19日の出馬会見で真っ先に出馬表明した理由について「私はチャレンジャーの立場。私自身のビジョン、政策を1人でも多くの党員や国民に知っていただきたい」と笑顔も交えて語った。

同氏はこの会見でまず、「脱派閥選挙を徹底する」と力説。その言葉を裏付けるかのように、会見には小林氏を支持する安倍、二階、麻生、岸田各派と無派閥の当選1~5回議員計24人が同席し、小林氏の発言を拍手や歓声で後押しした。これについて小林氏周辺は「若さや刷新感を打ち出すのにベテラン勢がお目付け役でいたら何も変わっていないとみられる。今回は同席した議員が推薦人の中心的メンバーになる」(無派閥若手)と胸を張った。

また小林氏は会見で、巨額裏金事件を踏まえた政治改革について、「改正政治資金規正法で10年後の領収書公開などが盛り込まれた『政策活動費』のさらなる透明化や、政治資金をチェックする第三者機関の設置を進める」と前向きな姿勢を強調。ただ、この日同席した24議員には安倍派11人、二階派4人が含まれており、「裏金事件を受けて多くの議員が処分された安倍、二階両派の影がちらつく」(政治ジャーナリスト)との声も相次いだ。

与野党双方での批判招く「安倍派擁護」の姿勢

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