1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「なぜ辞めるの⁉」驚く上司が知らない部下の本心 部下の離職の理由は「たった4つ」に分類できる

東洋経済オンライン / 2024年8月23日 8時0分

「会社を去っていく若手の気持ちがわからない……」そう嘆く上司が増えていますが、離職の理由は「4つの欲求」に分類できるといいます(画像:bee/PIXTA)

今、多くの企業が人手不足に悩み、人手不足が原因の倒産は過去最多を更新しています。

そのため、離職の防止は喫緊の課題となっています。

ただ、部下の気持ちに配慮したつもりなのに、突然部下が離職し、「部下の気持ちがわからない」「部下とどう接したらいいかわからない」といった戸惑いの声があがっています。

そこで、経営心理士として1200件超の経営改善を行い、離職防止の指導も数多く行ってきた、一般社団法人日本経営心理士協会代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、上司として知っておくべき人手不足、採用難の現状と会社の対応の動向についてお伝えします。

「最近の若者はわからない」と嘆く上司たち

「若い人はストレスに弱いというから仕事の負担を軽くしたら、『この会社はぬるい』と言って若手が辞めました。私はどうすればよかったんですか」

【データ】みんなはどんな理由で会社を辞めているのか?

「仕事がよくできるから部下を昇進させたんです。そしたら辞めたいと言ってきたので、慌てて理由を聞いたら、『昇進したくなかったです』と言われ、そのまま辞めていきました」

人手不足の会社が多い中、離職防止は喫緊の課題となっています。

しかし、上記のように部下の気持ちに配慮したつもりなのに、突然部下に離職され、戸惑いの声があがっています。

私は経営心理士として社員の離職理由を調査し、主催する経営心理士講座では「どのようなときに離職を決意するか」というテーマでディスカッションを行い、その結果を分析しています。

その結果、多く見られた離職理由は次のとおりです。

・上司や同僚との関係が良くなかった
・自分が望むスキルや経験が得られないと思った
・このままこの会社にいても成長できないと思った
・会社や業界の将来に不安を感じた
・仕事が面白くなかった、やりがいを感じられなかった
・新たな挑戦をしたかった、自分の可能性を試したかった
・人や社会の役に立っている実感を得たかった
・給料や労働環境に不満があった
・結婚、育児、介護など家庭の事情

また、厚生労働省が発表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」における「転職入職者が前職を辞めた理由別割合」の内容は次の通りです。

①仕事の内容に興味を持てなかった(男性:4.5%、女性:5.9%)
②能力・個性・資格を生かせなかった(男性:4.0%、女性:4.3%)
③職場の人間関係が好ましくなかった(男性:8.3%、女性:10.4%)
④会社の将来が不安だった(男性:7.1%、女性:4.4%)
⑤給料等収入が少なかった(男性:7.6%、女性:6.8%)
⑥労働時間、休日等の労働条件が悪かった(男性:9.1%、女性:10.8%)
⑦結婚(男性:0.3%、女性:1.3%)
⑧出産・育児(男性:0.3%、女性:1.7%)
⑨介護・看護(男性:0.4%、女性:0.9%)
⑩その他の個人的理由(男性:19.6%、女性:25.0%)
⑪定年・契約期間の満了(男性:15.2%、女性:10.9%)
⑫会社都合(男性:6.3%、女性:8.6%)
⑬その他の理由(出向等を含む)(男性:14.7%、女性:7.0%)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください