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JTBが「観光地のホテル開発」に200億円投資へ 沖縄県北部では2023年から「実験店舗」を開業

東洋経済オンライン / 2024年8月23日 8時0分

夏は繁忙期ということもあり、大手オンライン予約サイトでは、1泊7万円前後(1泊2名、素泊まり)、サウナ付きの客室では9万円前後(同)で販売されている。「7〜8月は掲げていた目標を達成できている」とエリア開発事業部の大崎則彦部長は語る。

JTBは香川県の小豆島でもエリア開発事業をスタートさせた。小豆島は来島者の6割以上が日帰りする人たちで占められており、観光による経済効果が限定的となっている。観光地までの交通網の脆弱さなどが課題だった。

そこでJTBはさまざまな企業と連携し、8月1日からシェアサイクル160台を島内に導入した。今後は自動運転バスの実証実験やホテルなど滞在施設の誘致も行う予定だ。

ただ、観光地の付加価値を向上させても、JTBの色が強くなりすぎると近畿日本ツーリストやエイチ・アイ・エスなど競合からの送客が敬遠される可能性がある。

そこでJTBはファンドなどと連携し、マイノリティ出資をしていく方針だ。地方銀行を母体とするファンドとの連携が現時点では多いという。

「地域の目線でメリットを作るために何が最適か考えた」。森口氏はあくまで黒子に徹する意図を語る。

垂直統合の事例として珍しい

東洋大学・国際観光学部の徳江順一郎准教授は「観光業界では珍しい垂直統合の事例であり、注目をしている。地域をどこまで巻き込んでいけるかが成功のカギを握る」と話す。

交通機関や観光施設、宿泊施設までを含めた、観光地一体の連携。JTBの取り組みは今後の地方観光を変える事例となる可能性がある。

星出 遼平:東洋経済 記者

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