1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

トヨタ「ハイラックス」本格キャンパー登場の真相 オリジナルのシェルを採用したキャブコン仕様

東洋経済オンライン / 2024年8月24日 13時0分

なお、アストラーレGX4は、国内では同社の「アストラーレ」というブランドからの発売を予定する。従来、同ブランドには、日産自動車の商用バン「キャラバン」をベースにした「アストラーレCC1」というモデルがある。こちらも、キャビン(居住空間)をすべて架装したキャブコン・モデルで、高い走行性能と居住性を両立していることが特徴。GX4も同様のコンセプトを持つ新型キャブコンとして国内導入される予定だ。

アストラーレGX4の外装

アストラーレGX4のベース車は、ハイラックスのZグレード。最高出力150PSを発揮する2.4L・ディーゼルエンジンを搭載し、6速AT(オートマチック・トランスミッション)を採用、駆動方式はパートタイム4WDだ。

大きな特徴は、タイ仕様のアルファと同様、同社独自の技術を数多く投入した専用の外装だ。まず、強度と弾力性に優れるFRP(繊維強化プラスチック)一体成形のCSボディを採用。ボディを支えるためのフレームを持たず、継ぎ目もないCSボディは、優れた衝撃吸収性や発散性などを実現。万一の衝突事故でもCSボディがたわんで衝撃を和らげることで、室内の乗員への被害を軽減する効果などを生むという。

また、ボディ床下にあるサブフレームもオリジナル。住宅で例えると基礎にあたる場所で、キャンピングカーの住空間を支える部分に、独自の「ソリッドスクエアフレーム」を採用する。ねじれ剛性を強化していることが特徴で、高速道路でのコーナリングやカーブの多い場所で、室内の安定性を向上。走行中の高い安心感に貢献するという。

また、ボディ形状やデザインには、空力性能を高める数々の工夫も施されている。横面などには、下部が隆起した逆段差形状を採用することで、雨天時などに水を誘導。ボディ上から水が垂れ落ちにくい構造とするほか、強度アップなどにも貢献している。

さらにボディ全体は、後方を比較的広くし、前方に向かうほど窄(すぼ)めるようなフォルムとする。また、先端は球体風の形状だ。このデザインは、新幹線などを参考にしたそうで、走行中にボディ上部が空力でしっかりと下に押さえつけられ、高い走行安定性を生むという。また、ボディ後方を広めにすることで、キャブコンとして可能な限り余裕ある室内スペースを確保する。

また、ボディの各部には、凹みも設けられているが、これは、ディンプル効果という空力を狙ったものだ。ディンプル効果とは、ボディの凹みに空気が入ることで乱気流が発生し、空気の流れをボディから剥離させる効果のこと。同社によれば、「ゴルフボールの表面がデコボコしているのと同じ原理」だという。これにより、ボディが走行中に風の影響を受けにくくなり、横風に強く、前からの走行風による抵抗も低減する。ほかにも、曲面を多用した形状を用いることで、ワイルドながら、流麗なイメージなども生み出している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください