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葉っぱアート「88万円」"目利き"が語る価格の根拠 販売を渋っていた作家、「これが最後」と承諾

東洋経済オンライン / 2024年8月24日 17時0分

博多阪急 ライフスタイル営業部 リビングフロアマネージャー・バイヤーの加藤大貴さん(右)と、葉っぱ切り絵アーティスト・リトさん(画像:リト@葉っぱ切り絵提供)

いまやSNSのフォロワー70万人以上。世界中にファンを持ち、国内はもちろん各国のメディアでその作品が取り上げられてきた葉っぱ切り絵アーティスト・リトさん。2024年6月には、個人美術館「LITO LEAF ART MUSEUM FUKUSHIMA」をオープン。7月には3冊目の作品集『葉っぱ切り絵いきものずかん』が発売に。

けれどもともとは、要領の悪さや人との足並みの合わなさから、毎日怒られっぱなしの会社員だったというリトさん。30代に入り、病院でADHDであるという診断を受けたことをきっかけに仕事をやめた。葉っぱ切り絵を始めたのは4年半前の2020年1月のこと。もちろん最初は、作品をSNSに投稿しても「いいねしてくれるのは3人くらい。そのうち一人は母でした」(リトさん)。

このまったく無名時代のリトさんに初めて「個展を開きませんか」と声をかけたのが、阪急百貨店のバイヤー・加藤大貴さんだ。博多阪急での3回の葉っぱ切り絵展開催を経て、2024年7月〜8月に開催した個展では、その作品がついに1点88万円という価格で販売された。

加藤さんが考えるリトさんの葉っぱ切り絵作品の価値とは?

無名のアーティストを大抜擢する

僕がリトさんの葉っぱ切り絵と出合ったのは、リトさんが作品をSNSに投稿するようになった2020年初頭のことだったと思います。

【写真】88万円の値段で販売した葉っぱ切り絵アーティスト・リトさんの作品

インスタのおすすめにリトさんの作品が出てきたのですが、その頃、子どもとよく公園で落ち葉を拾ったりして遊んでいたのもあって、すごいなー!と思って印象に残って。

その時はそのままだったのですが、夏になって、翌年1月の企画を考えなければいけない、という時に、リトさんの作品を思い浮かべていました。

【写真】88万円の値段をつけ、博多阪急で販売した葉っぱ切り絵アーティスト・リトさんの作品など

なぜなら新年の企画展のテーマが“幸せ百貨展”だったから。リトさんの葉っぱ切り絵作品は、見た誰もを幸せな気持ちにしてくれますよね。ぴったりだと思って、DMでご連絡したのです。

その時のリトさんはまだ、フォロワーも1万人足らずのいわば無名の存在でした。でも、僕が展覧会の企画を考えるときに大切にしているのは、「子どもから大人まで楽しめること」。

どんな大人も昔は子どもだったわけで、子どもだった頃のことが思い起こされるようなリトさんの作品は、多くのお客様に喜ばれるに違いないと思ったんです。

葉っぱのアートにいくらの値段をつけるか?

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