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かえって体力消耗?酷暑の食事•入浴の落とし穴 しばらく続く暑さを乗り切るための漢方の知恵

東洋経済オンライン / 2024年8月24日 9時0分

残暑による体力消耗を回復させる方法を、東洋医学の視点からご紹介します(写真:zon/PIXTA)

厳しい暑さが続き、熱中症にかかる人も少なくありません。気がついたときには救急車を呼ぶような事態になっているケースもあり、突然、発症するのが熱中症の怖いところです。

頭痛や吐き気を伴う中等度以上の熱中症は、医師にすぐに診てもらったほうがいいですが、予防や軽度の熱中症はセルフケアや漢方薬で対応が可能です。今回は夏バテや熱中症を防ぐ養生と、薬局やドラッグストアで購入できる漢方薬をいくつか紹介します。

残暑が長引いて体力が落ちていると、熱中症にもなりやすくなります。こんなときこそ漢方の知恵でうまく乗り切りましょう。

江戸時代から夏は過ごしにくかった?

『養生訓』をはじめとする書物には、「四季のうち最も注意すべき季節は夏であり、夏の養生は冬よりも難しく重要」といった意味の記載があります。江戸時代は現代の夏よりもだいぶ涼しかったと思われますが、夏は当時でも過ごしにくい要注意な季節だったわけです。

酷暑が続く現代は冷飲食を控え、体力を温存することが大切です。東洋医学に基づいた、暑さを乗り切るポイントをご紹介しましょう。

まずは食養生です。食べる内容も大事ですが、食べる量も大切です。

筆者は薬局を営んでいますが、当院に来られる方を見ていると、夏バテしないように、熱中症にならないようにと、食べすぎている方が多いです。

夏は冬ほど体温を上げる必要がないので、基礎代謝量が下がり、体は省エネ状態になっています。このような場合は食欲が少し落ちるのがふつうなのですが、エアコンの効いた部屋だと食欲が維持されたままになり、ガッツリと食事をしてしまいがちです。

その結果、栄養過多になり、余った栄養を体外に排出するために下痢をしやすくなったり、反対に余った栄養が体に蓄積することで、夏やせどころか夏太りになったりするのです。

夏太りでは胃腸に不要なものがたまったままになるので、体に熱がこもりやすく、余計に暑さを感じます。また、体が重だるく、疲れやすくもなります。

「お腹がすいていないのに食べる」はNG

こういう症状があったら、まずは朝食を見直してください。

起きたばかりでそれほど空腹でもないのに、朝食に結構な量を食べている方が多くいらっしゃいます。

理想的な食事は、朝と夜は軽め、昼に多め。「昼になってもお腹がすかない」と言う方に何を食べているか聞いてみると、パンにコーヒー、バナナ、ヨーグルト、卵……と、けっこうな量を召し上がっています。意外と、胃腸の調子が思わしくない方にかぎって、食べすぎていることが多いのです。

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