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「夜、トイレのため目が覚める」が超キケンな実態 夜間頻尿が大病のシグナルになっているかも

東洋経済オンライン / 2024年8月26日 10時0分

3)糖尿病の治療薬が夜間多尿に

最近糖尿病の治療薬として、SGLT2阻害薬が使われるようになりました。この薬は尿中に糖分を排泄して血糖値を下げようとする薬です。この効能によって多尿がもたらされ、夜間頻尿の原因となります。このことを主治医は患者さんに十分説明しなければいけません。

心不全に気づくシグナルのひとつにも

4)高血圧症と心不全

高血圧症の方の体内では、塩分を排泄しようという働きが機能しています。結果として尿量を増やして塩分を排出しようとするので、夜間頻尿につながります。前述したように降圧剤も種類によっては夜間頻尿になるので、高血圧症の方で夜間頻尿に悩まされている方の場合は、その症状自体と薬の効果という2つの要素が関係している場合もあります。

心不全では、日中は脚に水がたまってむくみとなっていますが、夜横に寝ていると水分は心臓に集まってきて、この水を排出するために夜間頻尿となります。

心不全はその予兆が早期発見できない病気ですが、夜間の多尿が心不全に気づくためのシグナルのひとつだと理解しておく必要があります。

5)不眠症と夜間頻尿

眠れないと、それだけで夜間にトイレに立つ回数も増えると言います。ちょっとした尿意で目が覚めてしまい、それが不眠の原因ともなっているというケースも少なくありません。なので、ちょっと意外なのですが、睡眠薬をきちんと飲むことで、夜間の多少が治ってしまう場合もあります。

6)意外な食生活の影響

からだにいいからと野菜をたくさん食べていると、その野菜の水分の影響で夜間頻尿になってしまうこともあります。

こういった日常の行動と夜間頻尿を結びつけて考えることはほぼないので、よほど主治医とコミュニケーションがとれていなければ、なかなか気がつかないものです。

それに加えて、夜間頻尿は泌尿器科の問題と考え、すぐに泌尿器科に紹介状を書いてしまう医師も多いものです。それにより、夜間多尿の原因となっている重大な病気を見落としてしまう危険もあります。

7)夜間頻尿が意外なことに関係する

尿意のために夜中に起きると、暗いなか寝起きのおぼつかない足でトイレまで歩くことになりますが、それで転倒して骨折してしまう事故は珍しくありません。

大腿骨を折ってしまうとしばらく寝たきりになり、そのまま運動機能も落ちてしまう――高齢者ではよくあることですが、その原因も夜間頻尿がからんでくるのです。夜間頻尿が原因となって骨折し、運動機能にまで影響する可能性があるわけです。

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