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博報堂×三菱「NOYAMA」はアウトドア新風なるか 単なるレンタルでない次世代プラットフォーム

東洋経済オンライン / 2024年8月26日 10時0分

「三菱らしさ」に対する新たな取り組みを模索する中、博報堂からも提案があったアウトドアを「新しい視点」で捉える事業を検討。市場における需要調査を重ねたうえで、事業化のGOがかかったという。

ただし、「三菱が行う単なるプロモーション事業ではなく、独立した新会社としての持続的な事業化」が条件だった。こうして誕生したのが、株式会社NOYAMAである。 

同時期に立ち上がったEVNIONという存在

社名の由来は、「原っぱや野山を駆け回った子どものころの原風景を想起し、そのような原風景への回帰や自然の中での冒険を求める人々へ、豊かなアウトドアの時間や新たなアウトドアの体験価値を提供すること」からだという。

文面だけを見ると、いかにも広告代理店が考えたプロモーションという印象を持つ人がいるかもしれない。

だが、高度成長期から現在までの日本社会の変遷と、全国各地が直面している次の時代に向けた社会変革の必要性が問われている現状に、筆者の人生を重ね合わせてみると、NOYAMAの由来がなんとなくわかるような気がする。

さらに興味深いのが、NOYAMAとほぼ同時期に新規事業開発・VC推進本部が需要調査を行い、結果的に新会社設立に至った事案が、もうひとつあることだ。それをEVNION(イブニオン)という。

こちらは、三菱に加えて三菱商事と三菱ふそうトラック・バスが連携する、EV総合サービスのオンラインプラットフォーム事業で、イブニオン株式会社を設立している。

NOYAMAとEVNION、いずれも他社がこれまで検討はしても、踏み込むことができなかった、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を活用した新事業領域ではないだろうか。

こうして三菱だけではなし得ない、各種パートナーと組んだ新しい事業を創出してのチャレンジが始まったのだ。

久保田氏は、三菱の新事業として見ると「NOYAMAとEVNIONが両輪として動く」と指摘する。EVNIONについては、別の機会に同社取材を実施する予定だ。

NOYAMAはオープンプラットフォームである

NOYAMAにおけるプラットフォームビジネスについて、もう少し噛み砕いていく。

久保田氏は「アウトドアに特化して、イベント、EC販売、地方自治体と協力した教育、社会貢献、そして防災など、さまざまなコトとモノ(いわゆる“コトづくり”)をウェブの複合サービスとして提供する」と説明する。

初年度の「冒険の学校」と「e-Outdoor」に加え、コンテンツとして「三の矢、四の矢と展開する事業を増やしていき、最終的には、そこで得たデータを活用していきたい」とプラットフォームによるデータ活用の可能性を見出す。

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