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祇園祭の「ごみゼロ大作戦」に参加して感じたこと 祭りでの「ごみエチケット」は守られているか

東洋経済オンライン / 2024年8月27日 12時0分

祇園祭で設置された「エコステーション」内で、ストックされたごみを整理するボランティアのリーダーたち(写真:筆者撮影)

花火大会や祭りでにぎわった夏が過ぎ去ろうとしている。これから秋にかけても各地で祭りが予定されているが、祭りのごみは、誰が、どのように処理しているか、考えたことはあるだろうか。

【写真】ごみゼロ大作戦が展開されていた祇園祭だが道路にはポイ捨てがあった

昨年の記事で祭り後のごみ収集について述べたが、その後、京都市の清掃職員の皆さんが祇園祭でのボランティア活動「祇園祭ごみゼロ大作戦」に参加していると知り、筆者も仲間に加えていただいた。

今年の祇園祭の宵々山でこの活動に参加した経験を通し、ごみ収集の視点からの祭りの見物に行く際の心得について述べてみたい。

清掃関係者がごみ収集のボランティアに参加

祭りで生じるごみは「事業ごみ」として扱われ、主催者が処理・処分しなければならない。そのため祇園祭のごみは、市内の家庭ごみ収集を担う京都市清掃職員の方々の直接的な業務ではない。

しかし地域貢献の一環として、職場の労働組合(自治労京都市職員労働組合清掃支部)を通じて祇園祭のごみ回収に協力している。

宵々山の7月15日は祝日だがごみ収集は行われており、清掃職員の皆さんや6つの「まち美化事務所」の職員の方々が業務終了後、自発的に参加していた。

【写真】「祇園祭ごみゼロ大作戦」に参加した様子など(12枚)

日本三大祭りのひとつである祇園祭は京都の八坂神社の祭礼であり、毎年7月に1カ月間にわたって開催される。期間中にさまざまな祭事があるが、ハイライトとなる山鉾巡行が前祭(さきまつり)と後祭(あとまつり)で2回実施される。

前祭の山鉾巡行は7月17日で、その前々日の「宵々山」と前日の「宵山」では、夕暮れとともに山鉾に釣られた「駒形提灯」が灯る。四条烏丸周辺や河原町通の周辺の道路は18時から23時まで歩行者天国になり、多くの屋台が立ち並ぶ。

国内外から多くの見物客が押し寄せ、そこで購入した飲食物を片手に、「コンチキチン」の祇園囃子が響く中でライトアップされた幻想的な山鉾を見て回る。

宵々山と宵山での屋台から排出される使用済み容器等のごみは来場者の増加とともに年々、増え続けた。しかし、屋台からのごみが周辺地区へポイ捨てされ、地域住民の間では大きな問題となっていた。

そのため山鉾を保存する「祇園祭山鉾連合会」が、屋台の撤収後に徹夜でごみを拾って清掃する取り組みが長年続けられてきた。

「祇園祭ごみゼロ大作戦」とは何か

一方、多様な主体が参画し、地域ぐるみで地球温暖化防止策を推進する「京のアジェンダ21フォーラム」が始まり、2001年に分科会として「えこまつりワーキンググループ(WG)」が設置された。

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