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ホンダ「ZR-V」隠れた人気SUVの発売1年通信簿 爆発的ではないが着実に売れ続ける理由とは

東洋経済オンライン / 2024年8月27日 9時30分

ホンダ「ZR-V」のヘッドライトデザイン(写真:本田技研工業)

本田技研工業(以下、ホンダ)は、2023年4月に、新たなSUV(スポーツ多目的車)となる「ZR-V」を発売した。ホンダの人気SUVである「ヴェゼル」と比べ、車格がひとつ上といえる位置づけになるモデルだ。

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CR-Vの穴を埋める形で登場したZR-V

ホンダを代表するSUVとして、かつて「CR-V」があった。初代CR-Vは、初代「オデッセイ」誕生の翌年となる1995年に登場し、オデッセイや「ステップワゴン」「S-MX」などとともに、クリエイティブ・ムーバーの一員として、1990年代初頭に苦境にあったホンダを一気に蘇らせたSUVだった。

しかし、その後、主力市場となるアメリカ向けといえる大柄な車格となり、国内への販売を止めたり、途中で再開したりするなど、人気を定着できず、忘れられがちなSUVとなっていた。

そうしたCR-Vの穴を埋めるSUVとして登場したのがZR-Vである。

国内では、初代~2代目のCR-Vに近く、手頃なSUVとしてヴェゼルが人気を得ている。だが、輸入SUVなど大柄な車種が国内でも増える市場環境となり、ヴェゼルより格上となるSUVがホンダの駒として必要になったといえるだろう。

ZR-Vの魅力は、異彩を放ち存在感のある外観と、爽快かつ快適な走りである。

人気のヴェゼルが、一見グリルレス風の顔つきであるのに比べ、ZR-Vは、縦の格子をはっきり見せるグリルによって、強い存在感をもたらしている。ラジエーターグリルを明確にする傾向は、ヴェゼルより小柄な「WR-V」でも引用され、それによってヴェゼルの独自性も改めて明らかになるという効果が生まれている。顧客層の違いを互いに補うことにもなっているはずだ。

上質さが際立つ乗り心地

ZR-Vに乗って印象的だったのは、ハイブリッド車(HV)での静粛性と上質な乗り心地である。ヴェゼルも心地よいSUVだが、ZR-Vは上級車種という感触で上まわる。着座したときの目線がSUVにありがちな高い印象ではなく、セダンとまで低くないまでも、気持ちを落ちつかせる安心感をもたらす。フィット以来のホンダ車共通といえる、平らな造形のダッシュボードによる視界のよさも効いている。

後席も、きちんと座れる座席のつくりと空間のゆとりがあり、長距離移動も快適だろう。

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