1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「京都国際高校優勝」韓国人が日本人に感動した事 日本のネットへの過激な書き込みに冷静な声も

東洋経済オンライン / 2024年8月29日 13時0分

京都国際高校の甲子園での優勝に韓国でも多くの喜びの声が(写真:東京スポーツ/アフロ)

韓国系の京都国際高校が夏の甲子園初優勝を果たしたニュースは韓国でも速報で報じられ、歓喜と興奮に包まれた。

初戦勝ち抜き後からじわじわと盛り上がり、決勝進出を決めた日にはなんと尹錫悦大統領も自身のフェイスブックにこう書いた。

「ユニフォームがすり切れるほどあらゆる力を振り絞り、プレーした選手皆さんの闘志と情熱に大きな拍手を送ります。(中略)159名にすぎない韓国系の京都国際高校が決勝戦に進出したことは実にすばらしいことです。とても誇らしく思います。精一杯、応援します」。そして、1983年に、一橋大学に客員教授として在籍していた父親が日本にいた際に見た夏の甲子園の熱気の記憶も添えていた。

「日本の包容力も感じた」

駐日韓国大使や駐大阪総領事なども応援のために甲子園入りし、応援席へ。日本で勤務経験のある知人の60代の男性会社員は、「韓国系の学校があの甲子園で決勝に進出するなんてただただ感慨深い。選手のほとんどは日本人だといいますが、彼らが野球のためとはいえ京都国際高校を選び、校歌もそのままハングルで斉唱してくれたことに、なんて言ったらいいのでしょうか、感動しかないでしょう。たとえ決勝で負けても選手たちの健闘をめいっぱい称えたいです」と語っていた。

優勝が決まると、「わたしたち韓国人にも、在日韓国人にもさまざまな感動をくれた。ハングル校歌がそのまま流れて全国中継されたことに日本の包容力も感じました」と声を震わせていた。

尹大統領もフェイスブックにすぐに「奇跡のような快挙」と優勝メッセージを書き込んだ。

「東海の海を越えて大和の地は 偉大なわたしたちの祖先 古の夢の場……。京都国際高校の韓国語校歌が甲子園の決勝戦の球場に力いっぱい響きました。京都国際高校の甲子園優勝を心よりお祝いします。(中略)劣悪な環境で成し遂げた奇跡のような快挙は在日韓国人に誇りと勇気を与えました。野球を通して両国がさらに近しくなれたらと思います」

韓国メディアも決勝戦の展開を詳しく報じ、京都国際高の野球部創立後の初試合では「0-34」のコールド負けをしたことから今までの経緯、そして、「あの大谷選手さえ甲子園での優勝経験はありません」と話すキャスター(ケーブルテレビ「チャンネルA」)もいた。

日本人が愛する「甲子園が舞台」がミソ

翌日には、「韓日合作奇跡のドラマ」(朝鮮日報、8月24日)、「東海を越えて〜京都国際 新しい歴史を刻んだ」(中央日報、同)、「京都国際高、延長の末初優勝 甲子園に"東海の海"校歌」(ハンギョレ、同)などの見出しが躍った。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください