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迫るXデー「岐路に立つiPhone」戦略転換はあるか スマートフォン市場の未来を占う重要な瞬間に

東洋経済オンライン / 2024年8月30日 8時0分

この成功モデルは、アップル自身にとっても大きなチャレンジの結果に完成したものだ。最新モデル(社内ではNモデルと呼ばれる)の販売において、型落ちモデルとの差別化がますます困難になっている。iOS 18で導入予定の多くの新機能が旧モデルでも利用可能であることは、この課題を顕著に示している。

注目のApple Intelligenceも、現時点では iPhone 12以降のモデルで動作する可能性が高く、その導入は段階的であり、グローバルでの展開スケジュールも不透明だ。

革新は続くのか?

このようにiPhoneは製品として成熟期を迎えつつある。iPhone 16/16 Proにおいて、ハードウェア面での大きな進歩が見られない場合、ユーザーの買い替えサイクル長期化や、型落ちモデルの販売比率が高まる可能性が高い。

アップルにとって「最新モデルを購入する明確な理由」を提示できるかどうかが重要な課題だ。成熟した市場環境の中で、いかに革新を続け、ユーザーに新たな価値を提供し続けられるか。iPhone 16/16 Proの発表は、アップルの今後の占う上で重要な指標となる。

スマートフォン業界全体にとっても、アップルの動向は大きな意味をもつ。アップルの選択が競合他社のロードマップにも影響を与え、消費者のスマートフォン購買行動にまで変化をもたらすからだ。とりわけ円安が長引く日本市場での影響は小さくない。

注目のスペシャルイベントは新製品発表の域を超え、スマートフォン産業の未来を占う重要なマイルストーンとなるだろう。

本田 雅一:ITジャーナリスト

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