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巨象インドと「20年前の中国」共通点と大きな違い 日本企業のビジネスチャンスはどこにあるか

東洋経済オンライン / 2024年9月2日 8時0分

中国企業の新規投資は事実上締め出されているが、自動車でも家電でも、インドでは韓国やドイツなどのライバル企業との競争が厳しい。「3年で単年度黒字、5年で累損解消」といった、2000年代の中国では普通にありえた成功は期待しにくい。中小企業は慎重にならざるをえないだろう。

長期戦で臨む姿勢が必要

「03年当時の上海では、みずほ銀行でも新規口座を年数百件規模で開いていた。対照的に今のインドで勢いがあるのは、すでに進出している企業の再投資だ」(みずほの中村氏)。

インドの厳しい競争環境に耐え抜いた企業はそれなりに報われているようだ。ジェトロの調査ではインドに進出した日本企業の7割が23年度の営業利益を黒字と見込んでおり、この比率は中国の6割を上回る。

野村総研の郷氏は「デリーなど大都市圏の市場はインド市場の一部だが、それでも十分大きい。中国勢の参入障壁が高まっている今のうちに進出するのが得策だ」と話す。

選挙があるインドは共産党独裁の中国に比べてすべてがスローだ。かつての中国の高度成長が再演されるとは考えにくい。すべてに時間がかかることを覚悟したうえで、長期戦で臨む姿勢が必要だろう。

西村 豪太:東洋経済 コラムニスト

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